長い、長い夢を見たような気がする
それは自分が見た夢なのか、他の誰かが見た夢なのか
すら分からない
なんとも奇妙な夢
でも、夢はいつか覚めるもので
起きたら私は___
気づいたらなんか英雄視されてる……
一体どこから何処までが夢だった…?
それともこれも夢か?
登校中に人助けて負傷?
確かに朝の記憶無いけどいつそんなに事になったのか全く思い出せない
目が覚めて起きたら保健室のベッドに居て、
その横にはちょうど目が覚めた時に、お見舞いに来ていたクラスメイトと鉢合わせた
全員とは行かないが何人か来ている
女子は涙目になりながら私の手を掴み、
男子は尊敬の眼差しでも向けるかのような視線で私を見る
あ、相澤先生… とリカバリーガール
まるでお手本かのように良いリアクションを取る飯田さん
シッシッと邪魔だとでも言うようにクラスメイトを追い払う仕草をする
というか……、えっ? 下校時間?
あれ私いつまで寝てたんだ?
と、去り際に言う蛙吹さんとまだ心配なのか惜しみながらも保健室を出て行く麗日さん達に、私は手を振りながら見送った
最後に飯田さんが「失礼しました!」と先生達に90度腰を曲げて礼をした後、扉を両手で閉めた
ちょっと声がうるさかったなと思った
なにやらみんな私を置いて話を進めちゃってるので理解が追い付いて行けない
なるほど、確かに朝クラスメイトが血を流して目の前で倒れたら授業に集中どころじゃ無いだろう
まっっっったく記憶にねぇ…
と、腕に包帯が丁寧に巻かれた状態で
私が意識を失ってる間に何があったのかを相澤先生の口から語られる
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。