第22話

22話
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2023/04/26 10:04



相澤side









ミッドナイト
イレイザー! 居るかしら!!





保健室の扉は俺が最初に来た時に開けて、そのままにしていた



突如ミッドナイトが、やっと見つけたとでも言うように少し息を切らして俺を呼ぶ






相澤
ミッドナイト、どうした
ミッドナイト
今、学校に電話がかかってきたんだけど…
ヴィランに襲われていた所を貴方の生徒に助けられたという人からで
相澤
それは、蓬城に助けられた…?
ミッドナイト
多分ね、実はもう今ここにいらっしゃるの
相澤
……分かった、俺が行く
相澤
婆さん、こいつの事は頼んだ
リカバリーガール
はいはい、さっさとお行き
客人を待たせるんじゃないよ




すまない、とだけ言って蓬城は婆さんに頼み、




ミッドナイトが言うにはそいつは校長が相手しているそうで




俺は急いで保健室を出て、電話の相手が待っているであろう校長室へと向かった













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相澤
校長!
根津
やぁ! 待ってたよ相澤くん
相澤
遅れてすみません、それで例の電話の人は…






と、校長の横に立っていた人物に目を向ける_























虎杖悠仁
ち、ちわっす! 杉沢第三高校一年、
オカルト部の虎杖悠仁と言います!!





ピンクを帯びた髪色にツーブロック




元気で声が大きい体育会系男子というのが最初の印象










雄英に居るということで緊張しているのか少しぎくしゃくしている様子






だがこいつは善人だということは目を見てすぐに分かった












相澤
この子が例の?
根津
そう、彼は学校の行事で宮城からいらっしゃっていたそうなのさ!
虎杖悠仁
うす、実は初めて静岡に来たんで道に迷って…
虎杖悠仁
んでちょっと人通りが少ないとこ通ってたら、いきなりすっげえ不気味なヴィランが襲ってきたんです!
相澤
不気味なヴィラン…とは?
虎杖悠仁
そいつは口がとんでもなくデカくて_





「 もうグワッ!と!!、これくらいに!!」






と若干語彙力が無くなっているが、それでも懸命に伝えようと腕を大きく広げて





まるでワニの様な大きい口を表しているかのようだった






虎杖悠仁
歩いてたら横の細い通路から出てきて、
この大きい口を広げながら、頭から食われると思って
虎杖悠仁
いつもなら反撃しようとするんですが、それよりも先にパクッ!と食べられて死ぬ!って思って固まってたんですけど
虎杖悠仁
突然俺より少し小さい女の人が目の前を通って現れて、そのデッケェ口に自分の腕を挟んで阻止してくれたんですよね







「 こう、犬の口に骨を咥えさせるみたいに__ 」









と、思い出したのか少し顔を青くする虎杖さん









口がとんでもなくデカいヴィラン…




じゃああの噛み跡はその時出来た可能性が高そうだ







と考えながらも再び虎杖さんの話に耳を傾ける






虎杖悠仁
その人、噛み付かれてめっちゃ血ィ出てて… ハッとして急いで助けようとしたんですけど
虎杖悠仁
その瞬間女の人の腕に噛み付いてたヴィランが弾けるように消えちゃって_
相澤
消えた?
虎杖悠仁
はい、一瞬のことで俺も何が何だか…






消えたというのはどういうことだろうか




青年を殺し損ねてヴィランが諦めて去っていったのだろうか




虎杖悠仁
それで俺は突然の事で暫く固まってて…
お礼も言えてないしで…
虎杖悠仁
せめて病院に連れてった方がいいと思ったんですけど、気付いたら女の人は居なくなってて
虎杖悠仁
んで、その人が雄英の制服来てたの覚えてたんでこうして電話させてもらいました!
根津
なるほどね
根津
それで、私はリカバリーガールから知らされたんだけど
根津
その子は恐らく蓬城あなたくんだろう?




校長は目線をこちらに向け、確認するように問う




なるほど、そのために呼ばれたって訳か








相澤
…話を聞いている限り、恐らく間違いないかと
相澤
蓬城は先程、保健室に運び込まれました
虎杖悠仁
えっ!? 大丈夫なんですか?




「あいや、大丈夫なわけがないか… 」






と落ち込んだ様子で目を下に落とす










相澤
ご安心ください、命に別状はありませんよ
虎杖悠仁
!、よ、良かったぁ〜っ!!





そう言ってやると今度は心底安心したように笑顔で安堵の息を吐く





根津
しかし安心はしていられないね




と言うと真剣な顔付きになる校長に





虎杖悠仁はゴクッと唾を飲み、この場には緊張感が走る






相澤
えぇ、そいつは必ず捕まえなくてはなりませんね






ウチの生徒が襲われたんだ





生徒を守るのは教師の役目








何処へ行こうとも必ず見つけて罪を償わせてやる







二度と馬鹿なマネは出来ないように、な











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夕顔唯歩
夕顔唯歩
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