第607話

JKside
3,178
2023/03/27 12:00
PD「これはなんだ。」


JK「飲み会に誘われた時のです。他にも沢山いましたが、たまたまこの部分が切り取られたんです。」



朝一番に事務所に呼び出された。


よくあるでまかせの熱愛ネタ。


大勢でいたのに、まるで2人きりのように切り取られた写真。



PD「事実じゃないんだな。」


JK「もちろんです。」


PD「分かった。もう行っていいぞ。」





JM「大丈夫?」


JK「はい。いつもの事ですもん。」



ただ、いつもの事じゃないのは一つ。



あなたのことだ。



今日も一日仕事だけど、あなたのことが気になって仕方がなかった。



そんな奴に思われてないと信じてるけど。



告白した次の日に、こんなのよくない。



連絡を入れる。



私は平気だからって。



俺の気持ちが、俺が嫌なんだよ、


という言葉は飲み込んだ。



時間をみつけて教室へ。



テヒョン「あ!ジョングガ!」



JK「あれ?オンマは?」



グク「オンマあっちにいるー!」



そう言って指さしたのは休憩室。



先生にも挨拶をして、そこへ向かう。



ドアの前に立った時、話し声が聞こえた。



間違いなくあなたの声。


と、男の声。



「告白されたとか?」


あなた「へ、、」



俺のことだろう。



どこが好きだなんて。



そんなの全部だけど。



完全に入るタイミングを失った俺。



あなた「世界が違うじゃん。」



あなたのこの言葉が深く胸に届いた。



芸能人、世界のアイドル。



あなたの口から発せされる言葉に胸がきゅっとなった。



相手の男が言うように、普通のデートも出来ない。


我慢させてしまうこともあるだろうけど、そんなの感じさせないくらい楽しませるって、




覚悟の上で告白したつもりだったのに。



JK「普通じゃない、、か、、」



俺は普通じゃない。



次の瞬間、男があなたを抱きしめたようだった。



私なんて、と自分を卑下するあなたに対して、俺が傷つくと。



そんな声が聞こえた。



自分なんて、と思っていたことにも気付かず一方的に思いを伝えた俺。



こいつみたいに抱きしめる勇気もなかった。



つくづく情けなく感じ、合わせる顔もなくなったためそのまま帰った。




ホソク「おぉ。おかえり。」



JK「ただいま。」



ホソク「なに。どうしたの?」



JK「、、ヒョンは、」



JK「ヒョンは、この道を選んだこと後悔したことありますか、、?」



ホソク「急にどうしたの。」



ホソク「うーん、、苦しかったこともあったけど、選ばなきゃ良かったとは思わなかったな。普通の人じゃ出来ない経験たくさんさせてもらって、今は幸せだからね。」



JK「、そうですか。」



俺がアイドルじゃなかったら。



たくさんのarmyに囲まれて、幸せなはずなのに。


こんなことを考えてしまう俺は罰当たりだ。










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