PD「これはなんだ。」
JK「飲み会に誘われた時のです。他にも沢山いましたが、たまたまこの部分が切り取られたんです。」
朝一番に事務所に呼び出された。
よくあるでまかせの熱愛ネタ。
大勢でいたのに、まるで2人きりのように切り取られた写真。
PD「事実じゃないんだな。」
JK「もちろんです。」
PD「分かった。もう行っていいぞ。」
JM「大丈夫?」
JK「はい。いつもの事ですもん。」
ただ、いつもの事じゃないのは一つ。
あなたのことだ。
今日も一日仕事だけど、あなたのことが気になって仕方がなかった。
そんな奴に思われてないと信じてるけど。
告白した次の日に、こんなのよくない。
連絡を入れる。
私は平気だからって。
俺の気持ちが、俺が嫌なんだよ、
という言葉は飲み込んだ。
時間をみつけて教室へ。
テヒョン「あ!ジョングガ!」
JK「あれ?オンマは?」
グク「オンマあっちにいるー!」
そう言って指さしたのは休憩室。
先生にも挨拶をして、そこへ向かう。
ドアの前に立った時、話し声が聞こえた。
間違いなくあなたの声。
と、男の声。
「告白されたとか?」
あなた「へ、、」
俺のことだろう。
どこが好きだなんて。
そんなの全部だけど。
完全に入るタイミングを失った俺。
あなた「世界が違うじゃん。」
あなたのこの言葉が深く胸に届いた。
芸能人、世界のアイドル。
あなたの口から発せされる言葉に胸がきゅっとなった。
相手の男が言うように、普通のデートも出来ない。
我慢させてしまうこともあるだろうけど、そんなの感じさせないくらい楽しませるって、
覚悟の上で告白したつもりだったのに。
JK「普通じゃない、、か、、」
俺は普通じゃない。
次の瞬間、男があなたを抱きしめたようだった。
私なんて、と自分を卑下するあなたに対して、俺が傷つくと。
そんな声が聞こえた。
自分なんて、と思っていたことにも気付かず一方的に思いを伝えた俺。
こいつみたいに抱きしめる勇気もなかった。
つくづく情けなく感じ、合わせる顔もなくなったためそのまま帰った。
ホソク「おぉ。おかえり。」
JK「ただいま。」
ホソク「なに。どうしたの?」
JK「、、ヒョンは、」
JK「ヒョンは、この道を選んだこと後悔したことありますか、、?」
ホソク「急にどうしたの。」
ホソク「うーん、、苦しかったこともあったけど、選ばなきゃ良かったとは思わなかったな。普通の人じゃ出来ない経験たくさんさせてもらって、今は幸せだからね。」
JK「、そうですか。」
俺がアイドルじゃなかったら。
たくさんのarmyに囲まれて、幸せなはずなのに。
こんなことを考えてしまう俺は罰当たりだ。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!