俺に話を振ってきたあなたさん。
昔からこの口下手は自分でも嫌になる。
過去の恋愛もそのせいで失敗した。
でも、あなたさんはそんな俺のことが好きって人はごまんといますからね、
きっと素敵な人と一緒になるんでしょうね、
なんて言うんだよ。
何を想像したのか、嬉しそうに微笑むあなたさんを見て、いてもたってもいられなくなった。
もう溢れたようなもん。
気づいたら口から出ていた。
「好き」という言葉。
今あなたさんが想像した、俺の隣はあなたさんがいいって。
あなた「へ、、」
ユンギ「、、好きです、」
口下手な俺はもう卒業。
もう失敗したくない。
後悔もしたくない。
あなた「ちょ、、え、、?」
ユンギ「俺と付き合ってくれませんか。」
ここまで来たら後戻りなんてしない、考えない。
あなた「その、、ユンギさん、、」
あなた「私には、、子どもたちもいて、、」
ユンギ「もちろんです。それもちゃんと考えた上での話です。」
ユンギ「、、返事は急ぎません。考えてくれたら嬉しいです。」
そのまま部屋を後にした。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。