第36話

さんじゅうろく
36,957
2019/08/27 12:47
ころん
…泣かないでよ
あなた
…無理、泣く。
ころん
えー、僕が泣かせたみたいじゃん














































いや、お前が泣かしたんだよ


ころんは俺の頭を撫でながら


ハァ・・・と溜め息をついた


なんか今日、泣いてばっかだ


俺、乙女になったな・・・と自嘲気味に笑った


こないだまで男として見られてたくせにさ


女ってバレた途端コレだもんな


だから女は嫌なんだ。


泣かされてばっかだろ?


理不尽な立場だよなぁ



































































ころん
………泣ーくーなー
あなた
…ふぁっ?!


















































いつまでも泣いている俺を見かねて


頬をつねられる。


止めんか、余計に涙が出るだろ






































































あなた
ちょ、いひゃい(痛い)…!
ころん
あ、ごめん


























































ころんは痛がっている俺を


見て手を離した。


つねられた所がジンジンと余韻に浸る


もう顔とかボロボロなんだろうなー



































































ころん
あのさ…さっきも言ったけど、笑ってた方が可愛い…から笑ってよ
あなた
はいっ?!//////





























































またもやころんの脅し発言に困惑する


あ、脅しじゃなかったんだよな



































































































あなた
…分かった、笑う
ころん
ん。それがいいと思う



























































ころんは後ろ手で


手を振りながら歩き出した。


あ、
































































あなた
待って
ころん
え…



































































俺はころんの服をつまんだ


驚きながら振り返るころん


んー、ちょっと忘れ物、的な?








































あなた
えっと…ありがと。元気でたっ!
ころん
っ…////僕も忘れ物した…
あなた
は?












































ころんはきちんと向き、


俺のおでこに手を伸ばした。


軽く目を瞑る。刹那、

























































































ちゅっ___




















リップ音が響いた。









































あなた
え……?/////
ころん
じゃ、じゃあね!/////

























俺はただ唖然と、そそくさと逃げていく


ころんを見守る他無かった。















プリ小説オーディオドラマ