あなた「新型です。」
目の前のトリオン兵に、全員が足を止める。
迅さんの指示に従い本部を目指すが、敵がそう易々と逃がしてくれるわけもなく…………
ラービット七体が本部への道を塞ぐように出現した。
………………ラービット七体、…絶対に通さないつもりだな。
鳥丸「凌ぐぞ_______「待ってください」」
あなた「私が倒します。」
三雲「!?」
烏丸「…………わかった。先に行ってる」
私の意図を汲み取ってくれたらしい烏丸先輩はラービットから背を向けて走り出す。
……ありがとうございます。
修くんは驚いてチラチラ後ろを振り返ってるが、"千佳ちゃんを守る"役目に徹している。
あなた「ふぅ……」
さっき栞さんが言ってたことが本当なら、もうこっちに向かってるはずだ。
あなた「早く来てよね。」
三雲「大丈夫なんですか!?いくらあなたでも一人じゃあんな数………」
烏丸「あいつも何か考えてるはずだ。俺たちは基地に急ぐぞ。」
それに………と、烏丸は続ける。
烏丸「アイツ相手でも、流石に一、二体くらいは抜けてくるはずだ。気を抜くなよ。」
三雲「っ…はい」
あなた「っ〜、流石に硬い…」
南のやたらめったら多いトリオン兵を一掃した反動が来た。
トリオン量が少し減ってきた…?
あなた「だったら……!!」
一点集中!!
グラスホッパーで少し退がり、突進してきたトリオン兵に今度は逆に急接近。
あなた「アステロイド!!」
距離を詰めたせいで反応の遅れたラービットにアステロイドが直撃する。
あなた「まずは一体…っ!」
ドドドドドッ!
あなた「!!」
ガギンッ
緑川「硬っ。なにこいつ」
米屋「ウワサの新型だろ。うじゃうじゃいんなー」
出水「流石に無茶だろ。お前何一人で戦ってんだよ」
あなた「だって、くるってわかってたし」
出水「こんにゃろ…」
緑川「あなた先輩おまたせっす!遊真先輩は?」
あなた「遊真はあっちで黒トリガーと戦ってる」
米屋「まじか!いいなー!」
よくはないと思う。
助太刀に来てくれた三人に、出水にはああ言ったが内心ほっとした。
出水「よー京介。先輩が助太刀してやるぜ。
泣いて感謝しろよ」
烏丸「泣かないけど感謝はしますよ。アイツだけなの、実はちょっと不安でした。」
出水「アイツなら一人でも大丈夫そうだけどな」
烏丸「C級を基地まで逃がします。迅さんの指示です。敵を引きつけてください」
緑川「迅さん!?」
出水「了解」
作者(了解って言った時の出水……めっちゃイケメソだよネ……………((ボソッ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。