第8話

8話「時雨と少女」
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2024/09/22 21:28 更新
夏目貴志
夏目貴志
ハァハァハァ
あなた
ハァハァハァハァハァ
夏目貴志
夏目貴志
捕まれッハァ
あなた
あっうんッッ




あの時と同じように私が走るのに精一杯なのを見て、夏目は迷わず私の手をつかんで引っ張ってくれた
どうしてもついていけない自分が、情けなく思えてくる…夏目の手の温かさと確かな力強さが伝わってきて、夏目は私をしっかりと導いてくれている…


私と違って、ちゃんと前を見据えて走れる彼の姿に、頼もしさを感じずにはいられなかった…





本当…なんでこの体はこんなに体力無いんだ!?


















ギィ…

私達は屋上へ駆け上がり、扉を開けた…倒れた生徒たちの向こうに、時雨が静かに立っていた



夏目貴志
夏目貴志
時雨
時雨
おや、ちょこまかとどこへ行ったと思えば
時雨
時雨
そちらから来るとは…
時雨
時雨
しかも二人揃って
夏目貴志
夏目貴志
こんな事、やめてください
時雨
時雨
断る
時雨
時雨
人は嫌いだ…私をこんな卑しい妖にして、冷やかすように足を踏み入れ、住処さえ奪おうとする
時雨
時雨
消して返さぬお前達の親が嘆き悲しむ様を見てやりたいわ
夏目貴志
夏目貴志
女の子が会いたがっています
夏目貴志
夏目貴志
校内に残ったもう1人の女の子が…
夏目貴志
夏目貴志
どうして会ってやらないのです?
時雨
時雨
君にはわからんよ夏目殿
夏目貴志
夏目貴志
え?


やっぱりわかっていたんだね…「夏目」の事


うろ覚えだから少し新鮮感があって面白い…うん

時雨
時雨
君はレイコの縁者だろ?
時雨
時雨
友人帳を使って従わせがいいものを…
時雨
時雨
お人好しだね…
夏目貴志
夏目貴志
なら話が早い
夏目貴志
夏目貴志
名を変えします。
時雨
時雨
要らぬ
夏目貴志
夏目貴志


妖の傘の部分がみるみる髪の毛に変わり、イケメンな素顔が現れた


そして旧校舎が大きく揺れ始めた

時雨
時雨
解放など要らぬ
時雨
時雨
汚れた名など見るなり焼くなりしてくれれば良かったものを!!
夏目貴志
夏目貴志
ッッ!
あなた
貴志くん!!





カッッ
あなた
ニャンコ先生!



ニャンコ先生は時雨に襲われそうになった夏目を「カッ」と光を出しながら飛びかかり、守った。さすが、用心棒だ…


夏目貴志
夏目貴志
「時雨」様、名を返します
夏目貴志
夏目貴志
ひとりの女の子の心を支えた
夏目貴志
夏目貴志
優しい者の名前です。
夏目貴志
夏目貴志
ふ…









しゅるしゅるしゅる











君はもう来なくなる──・・・
時雨
時雨
すまなかったな人の子よ
時雨
時雨
最後にここに住む者達と思い出詰まるこの場所くらい
時雨
時雨
守れやしないかと思っただけさ
時雨
時雨
夏目、名を返してくれてありがとう
時雨
時雨
しかし 私はもう逝くよ、潮時だ
時雨
時雨
ありがとう夏目──・・・
夏目貴志
夏目貴志
時雨様…
あなた
…貴志くん
夏目貴志
夏目貴志
ッ笹田は言っていました
夏目貴志
夏目貴志
時雨様は不浄などではないって
夏目貴志
夏目貴志
救ってもらったんだって
時雨
時雨
!!
夏目貴志
夏目貴志
人の言葉なんて信じなくてもいいから
夏目貴志
夏目貴志
どうか!
夏目貴志
夏目貴志
笹田の言葉だけは─────・・・






笹田純
笹田純
夏目くん!あなたちゃん大丈夫…?!
時雨
時雨
ッッ!!!



周辺がパァッと暖かい光に包まれた







時雨「すまなかったな、人の子よ」

時雨 「私を不浄と恐れなかったのは君とレイコだけだった…」







時雨はポンと笹田さんの頭の上に手をのせた



笹田純
笹田純
ッッ!!














時雨「ありがとう…」



















翌日の朝


笹田純
笹田純
夏目くん!あなたちゃん!
あなた
アッ笹田さん!
あなた
おはよう
笹田純
笹田純
おはよう!
笹田純
笹田純
2人とも…あの、昨夜あたし…
夏目貴志
夏目貴志
夏目貴志
夏目貴志
…ああ、どうしちゃったんだろうな
夏目貴志
夏目貴志
皆して屋上で居眠りだなんて
笹田純
笹田純
えッ
笹田純
笹田純
…そう



笹田さんは少し残念そうに「そうだね」と言って学校へ向かって行った


夏目貴志
夏目貴志
……



夏目…優しい笑顔…フッ


夏目貴志
夏目貴志
…?
あなた
どうしたの?



夏目の目線の先を見ると倒れたカッパがいた

あっ!!これって夏目組犬の会のッ!!


そっかもう出会ってるんだった


河童
河童
フーフェー…



夏目は溜息を吐いてやれやれと持っていたペットボトルの水をカッパの頭にかけた
























笹田純
笹田純
フフッ  ニコッ






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