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第2話

噂話
那津岡アカネと私は、世間一般で言う幼馴染みに該当する。
幼稚園から一緒で、いつもつるんでいた三人組のうちの二人が私とアカネだ。

小学生の頃までは仲が良かったのだが、
【ある出来事】を境にどちらともなく距離を置くようになった。


──【ある出来事】っていうのは──
美麻アリサ
美麻アリサ
ミキーーっ!
栗原ミキ
栗原ミキ
ごふっ!?
私の崇高かつ高尚な考え事はアリサのスライディングアタックによって
完璧に吹き飛ばされた。


……横から突っ込んでこないでよ……
横腹が痛いじゃんか……。
美麻アリサ
美麻アリサ
ねぇねぇあの噂って本当なの!?
美麻アリサ。
元気に跳ねる彼女はクラスのマスコットキャラとして親しまれている。

私の親友であり、噂好きなところがあって耳が早い。
栗原ミキ
栗原ミキ
なんの噂?
なんとなく予想はつくけど。
美麻アリサ
美麻アリサ
ミキが那津岡くんのハートを射止めたって噂!
……。
あれからすぐにその場を後にしてプリントを届けに行った。

自分の顔の印象が薄いことはわかっているし、
あまり覚えられてないだろうと思っていたのだが……。


どうやら、それは甘かったらしい。
美麻アリサ
美麻アリサ
那津岡アカネといえば、学年きってのイケメンとして有名だし、
一年生ながら今年のミスターコン優勝候補と言われている人気者!
人気者ねぇ……。

女子人気は勿論のことだ。
あいつの女遊びはよく見かける。

告白は全て蹴っているようだけど
遊ぶぶんには問題ないらしい。

遊ぶから好きになられるんだよ。
美少女侍らせちゃってさぁ。




基本的に人当たりも悪くないので男子人気もあるのだろう。
地味な私とは正反対だ。
美麻アリサ
美麻アリサ
そんな凄い人だけどミキと話してるの見たことがないよ!
どこで知り合ったのー!?
栗原ミキ
栗原ミキ
……んー、さぁ?
答えるつもりはない。

下手なことを言って広まったら困る。
時間を潰してほとぼりが冷めるのを待つばかりだ。
美麻アリサ
美麻アリサ
噂が嫌なら火消ししようか?
栗原ミキ
栗原ミキ
お願い
じゃあ、ジュース奢ってね、と笑うアリサ。
彼女の影響力はクラスに止まらない。


コミュ力の高いアリサならば、噂を鎮火してくれることだろう。






だけど、私はまだ。
どこか『那津岡アカネ』の影響力を舐めていたのだ。



まさか、こんなことになるとは、思わずに。









───


放課後。
帰宅部の私は早々に荷物をまとめると、階段を下りていた。
女子生徒
調子に乗るなよ!
すると、後ろから思いきり突き飛ばされたのだ。


あぁ、ヤバイと思いながら他人事のように体が浮遊するのを眺めていた。
後ろを振り返ればさっきの女子生徒が逃げていくところだった。


ここは人通りが少ない。


目撃者はいないだろう。




彼女だって退学になりたいわけではないのだ。
体は重力に従い、落下して──
ドスン!!
音静チヅル
音静チヅル
いってて……大丈夫ですか?
誰かを踏み潰しちゃった。