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第8話

ご褒美
しばらく言い合っていたけど、そのうち音静くんがにこっと微笑んだ。
音静チヅル
音静チヅル
そうだ。良いことを思い付きました
音静チヅル
音静チヅル
那津岡先輩もミスターコン、出るんですよね?
じゃあ、勝った方が栗原先輩から『ご褒美』貰えるっていうのはどうです?
那津岡アカネ
那津岡アカネ
は……?
栗原ミキ
栗原ミキ
え……?
急に自分の話になって目をパチパチさせた。


よくわからない。
ご褒美?
音静チヅル
音静チヅル
さっき僕が栗原先輩にやったことを栗原先輩からやっていただけるのがご褒美です
さっきやったこと、って……。


ちゅ、という妙に柔らかな感覚を思いだし、顔が真っ赤になった。
栗原ミキ
栗原ミキ
い、やそんな……っ!
自分からあんなこと……!
那津岡アカネ
那津岡アカネ
ミキからの了承もなしでそんな褒美おかしいだろ
音静チヅル
音静チヅル
うーん、栗原先輩。そういえば僕、最近体が痛くってですね……
音静チヅル
音静チヅル
『あの時』からだと思うんですけど……
え? 体が痛い?
私が階段から落ちて踏んづけてしまったからだろう。

ざっと顔が青くなる。
音静チヅル
音静チヅル
でもきっと、先輩が『ご褒美』了承してくれたら
治ると思うんですよね
栗原ミキ
栗原ミキ
びょ、病院とか……!
音静チヅル
音静チヅル
病院じゃ治らないと思います
そう言われてしまえば、私は断ることなどできるはずもない。
ご褒美っていっても、一瞬だけだし。
あんなのは、そう!


ただの接触!
口が壁にぶつかるのとさして変わりはなし!
栗原ミキ
栗原ミキ
わ、わかった……やる……
那津岡アカネ
那津岡アカネ
は…?
アカネが呆然としている。
音静チヅル
音静チヅル
那津岡先輩参加しないんですか?
参加しなければ僕の一人勝ちってことになりますけど
那津岡アカネ
那津岡アカネ
ーーっ!参加するに決まってるだろ!
いつもクールなアカネが大声を出すものだから、驚いてしまう。
音静チヅル
音静チヅル
そんなに栗原先輩にしてほしいんですね?
那津岡アカネ
那津岡アカネ
違っ……!
もう。
音静くんったら、何を言っているのか。
栗原ミキ
栗原ミキ
アカネは、こう見えて負けず嫌いだから、音静くんと対決したいだけだと思うよ
ご褒美……とかは、どうでもいいんでしょ
音静チヅル
音静チヅル
栗原先輩……それ本気で言ってます?
栗原ミキ
栗原ミキ
え?
どういうことだ、と首を傾げる。
突然、くしゃりと頭を撫でられた。

見上げれば、アカネが寂しそうな笑みを浮かべていた。


その顔が、悲しいくらい綺麗で。
胸がズキリと痛む。


その痛みがなんなのかわからないうちに、アカネが私を引っ張った。
那津岡アカネ
那津岡アカネ
勝負、受けてやるよ。首を洗って待ってな。
……ほら、帰るぞミキ!
手を引かれ、私はアカネを見上げたけど、
その表情はいつものように戻っていた。


まぁいいかと思考を溶かし、音静くんに手をふった。
栗原ミキ
栗原ミキ
じゃあ、またね
音静チヅル
音静チヅル
はい! また明日。
待っていますよ
待つ?
ひょっとしてこの三日間とも、待っていてくれたのだろうか。

私はぼうっとした頭で考えた。