第112話

エスパーな月島くん
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2021/09/19 12:18




先生「ちょうど起きたところよ。さっきは運んでくれてありがとうね。」




先生の言葉に「あ、いえ…」と短く答える月島くんの姿を見て、話についていけないへの困惑が生じる。





その後、保健室の先生と一言二言交わしてから、月島くんは私の寝転がるベットに近づいてきた。



彼は、状況を理解していない私の様子に気づいたのか、「…倒れた君を運んだだけ。」とぶっきらぼうに告げた。




あなたのあなた「あ…そうだったんだ。ごめんね、重かったよね?」


私がおずおずと聞くと、「…むしろ、ちゃんとご飯食べてる?ってぐらい軽かったけど。」と言われた。




あなたのあなた「今日はたまたまだよ…、あんまり食欲なかったし。それより________」





“迷惑かけちゃってごめんね”



そう言おうとした私より先に月島くんがストップをかける。







月島「別に迷惑かけた、なんて思わなくていいから。」


あなたのあなた「…月島くん、エスパーみたい。」


まさに思ってたことを言い当てられ、驚きから本音が出る。




月島「なら、今白布さんが考えてること当てよっか?」


そう不気味に笑って、彼は私の返事を待たずに迷うことなく口を開く。








月島「…いい子でいなくちゃ。とか?」





図星すぎてドクン…と心臓が大きく跳ねる。






あなたのあなた「…月島くんには関係ないじゃん」


私は内心動揺したのを悟られないように素っ気なく告げた。



けど、それは月島くんには無意味な抵抗で…




月島「なら、バレー部以外に迷惑かけたくない人がいるってこと?」



どんどん私の奥深くに入り込んでいく。






あなたのあなた「…余計な詮索しないでよっ!」



私はつい声を荒らげてしまうと、先生が「ほらほら。保健室で騒がないの。」と宥めてくれる。






先生「…ところで、白布さんはどうする?もうちょっと休んでく?早退するなら保護者に連絡して迎えに来てもらわないとだけど________」






連絡…、?






あなたのあなた「やめてください!」




その瞬間、再び声を荒らげて叫んだ私を、先生はぎょっと見つめた。










ダメ…そんなことしたら、また迷惑かけちゃう。



体調管理も出来ない奴だって呆れられて、家事だってさせて貰えなくなるかもしれない。





…そうなったら、もしかしたらお父さんに「出てけ」って言われるかもしれない。






役立ずの、迷惑かけてばっかの奴は…あの家には必要ないから。



…ううん。そもそも私のことなんか必要とされてないんだ。













先生「えっ…、白布、さん……?」



戸惑った先生を見て、ハッと我に返る。





あなたのあなた「…私、午後から授業出れるので。」



ベットから降りながらそう告げると、「ちょっ、まだせめて安静にしてないと…」と慌てて先生も近寄る。




あなたのあなた「大丈夫ですから。風邪なら人に移しかねませんけど、発熱なら平気です。しかも微熱程度なので。」





ほんとは、まだ身体がだるいしぼーっとしてるけど…、保健室にいつまでも居座る訳にはいかなそうで。



それっぽく御託を並べながら立ち上がり、ドアへと向かう。




あなたのあなた「ありがとうございました。…失礼します。」





そう言ってドアを開けようとすると、目の前に大きな影が映って、開けようとしたドアはビクともしなかった。






あなたのあなた「ちょっ…月島く_______」




振り返りながらそう言いかけると、目が合った瞬間、反射的に自分の危機を察した。







ドンッ









月島「…自分で自覚あるなら休んどきなよ。」






私の顔の真横の壁に、月島くんの大きな手のひらが押し当てられる。


見つめられたその目は、苛立ちとほんの少しの悲しみの色が見えて…




…なんで、月島くんがそんな顔するの……?









月島「教室戻られて、そこでまた倒れられたらみんなの迷惑。授業の妨げになるって、わかんないの?僕だって何度も階段降りて運ぶなんて面倒なことしたくないんだけど。」



あなたのあなた「…ごめんなさい」







私が誤り、少しの間沈黙が流れる。




そんな沈黙を破るように、キーンコーンカーンコーン…とチャイムが鳴る。







月島くんは「…じゃ、失礼します。」と言って、再び私と目を合わせることなく保健室を出ていく。














先生「…なにもそんな強い言い方しなくてもいいのにね…」



呆れるように保健室の先生が呟くが、私に届いていない。











……また、他人に迷惑をかけた…。







私の心には、後悔ばかりがひしひしと積もるばかりだった。

























…………………………!作者より!……………………………








いやー…やっぱ、ヒノカミ神楽のシーンは泣けますねぇ…


(話ぶっ飛んでごめんなさい🙏テレビ見ながら小説書いてました笑)





作者も鬼滅の刃の那田蜘蛛山編をバッチリ見てます!笑











もう累くんの声がツッキーにしか聞こえない私は、相当ハイキューに沼ってますね😅


最初の穏やかな(?)累くんから、終盤のイラついてる累くんに向かうにつれて、ツッキー要素が増していくっていうね笑





星海さん(CV 花江夏樹)VSツッキー(CV 内山昂輝)!




なんでもハイキュー絡みになるなんて、1年前の私には想像つかなかったなー…

(作者はアニメ2期頃からリアルタイムでハイキューを知っていましたが、沼り出したのは今年頃からです!)








義勇さんが来た時の私のテンションよ…


もうテレビの前で自分の太ももぶっ叩いてましたね。太鼓の達人の「連打ぁぁぁ!」みたいに笑




ほんと情緒不安定だし、親がお風呂入ってるタイミングで良かった〜










あと、リア友が「竈門炭治郎の歌」ってYouTubeで流れてきたーって話してて(注:鬼滅見てない子です)




「いや、聞いてみて!アニメ見たらめっちゃ泣ける歌なの!」と熱弁してました笑






見てくれてるといいな…☺️




























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