第62話

合宿明けの学校
4,398
2021/07/31 05:56


月曜日。もう1週間連続でこの学校に来ている。



さすがに1日じゃ疲れは取り切れてないけど、中間テストも近いし…頑張るか。





莉音「あなたのあなた〜!!久しぶり〜!!」


あなたのあなた「久しぶりって程でもないじゃん笑!おはよー莉音、詩織。」


詩織「でも、5日間長かったねー」


あなたのあなた「2人ともGWは部活だったの?」


莉音「うん!他校と練習試合しまくりでさー…まぁ私たち1年は主にサポートだけど。」


詩織「ウチはみっちり練習ばっか。あ、途中でOGの方が差し入れでアイス持ってきてくれてさー」


莉音・あなたのあなた「いいなぁ〜」


詩織「へへ笑」



と、話していると先生が教室に入ってきて、「おーい、お前ら席つけーっ」と声を響かす。



私たちは「じゃ、後でね」と言って、それぞれの机に戻る。






先生「今日はHR早めに始めるぞー、文化祭の実行委員を決めなきゃだからなー」



‘’文化祭”というワードで既に教室は盛り上がっていた。



烏野高校の文化祭は、毎年6月の中旬頃に行われて、各クラスお店を出店し、売上高や投票でNO.1のクラスを決める。



先生「じゃ、委員長進めて。」


先生に呼ばれて席を立ち、教壇の所で教室を見渡す。



あなたのあなた「ざっと概要を説明すると、実行委員は1年は各クラス1人、2年は2人、3年は3人となっているため、うちのクラスからは1人が実行委員となってもらいます。
実行委員は、当日の進行だけでなく事前準備もあるため、主に昼休みや放課後を使って活動するそうです。何か質問等ありますか?」



私が説明を終えると、クラスはガヤガヤし出す。


……まぁ、そりゃそうだ。私もこの説明を聞くまで、各クラス男女1人ずつとかだと思ってたから。



上級生ばかりが集まる実行委員で、どんな仕事なのかもまだハッキリとしたいのに、やりたがる人なんて出てくるのかな…?





あなたのあなた「では、やりたい人がいたら、挙手をお願いします。」



と、その時だけ静まる教室。みんなも他の人の出方を伺っていたり、早く終われ…と心の中で思ってる人もいるだろう。




あなたのあなた「……いないですか…?」



少し口調を和らげて言うも、誰も反応なし。




………仕方ない。まぁ、元々裏方の仕事は好きだし、成績にも載るし。




あなたのあなた「……では、ウチのクラスの実行委員は私がやります。」



私の言葉にみんなが目を見開くのが伝わる。



あなたのあなた「先生、それでいいですよね?」


先生「え、まぁ…白布がそれでいいなら。」


あなたのあなた「了解です。他には何かありますか?」


先生「あ……それなら、実行委員は今日の昼休みに顔合わせだから、視聴覚室に集合だそうだ。」


あなたのあなた「分かりました。」



先生に「席に戻っていいぞ、」と言われ、さっさと席につく。先生は「実行委員に全部任せるんじゃないぞー!お店の件はまた別にプロジェクトリーダー決めるからなー!!」と言って、みんなも「はーい」と返事をする。






……誰もやりたがらなくて、進行が止まるくらいなら、私がやった方がいい。


自分からやりたいと思って実行委員になった訳じゃないが、いつも通りの展開にホッとする自分もいた。


















あなたのあなた「じゃあごめん。視聴覚室行かないとだから。」


詩織「ううん。実行委員行ってらっしゃい笑」

莉音「イケメンな先輩と仲良くなるチャンスだよっ!」



ドヤ顔でグッと親指をたてる莉音に苦笑しながら教室を出て、時間に余裕をもって視聴覚室へ向かう。



多分、知らない人がほとんどだろう…。他クラスと関わりはあんまり無いし、先輩となんて尚更。



………まぁ、1人でいればいっか。



そんなことを考えながら廊下を進み、視聴覚室のドアの前へたどり着く。




ガチャっ



あなたのあなた「失礼します……」


会長「お、早い。1年生……だよね?」


中には生徒会らしき組織が集まっていて、「あ、早すぎましたか…?」と謝ると、「いや、逆にやる気があって助かるよ笑」と笑ってくれた。


会長「君、名前は?」


あなたのあなた「あ……、1年4組の白布あなたのあなたです。よろしくお願いします、」


会長「俺は生徒会長の橘快斗、よろしくな。」


会長をこんな近くで見るのは初めてだったからか、その爽やかな好青年ぶりに目を引いた。



と、そう言ってる内に続々と人が集まってくる。



2年「ヤバ!生徒会長いるじゃん!!」


2年「実行委員なって良かった〜笑」



どうやら、先輩たちの中では生徒会長以外の面でも有名人らしい……。





1年と3年だし、あんまり関わる機会もないだろうなと思ってると、ドアの開く音と共に「おー、結構もう集まってたかー」と聞き慣れた声がした。



2年「えっ、ウソ…!?あの先輩も実行委員!?」


2年「うわ〜今年メンバー神メンツすぎるっ!」



周りにいた1年生も「ね、あの先輩さ、前に乃亜が言ってた……」「え!?マジで!?」とヒソヒソと会話をしていた。





…………先輩って、こんなにモテてたんだ…。



ドアから目を背け、なるべく視界に入らないように部屋の後方の隅に座っていると________







??「あれ、白布さんも実行委員?」



私の座る机に手を置いて、前からそう話しかけられた。





あぁ……顔を上げなくても誰か分かってしまうし、周りからの視線を感じる…。







けど、この場で無視できる訳でもなくて、観念して顔を上げると、そこには優しげな笑顔。












菅原「一緒に頑張ろうな!」







…………関わらないって決めてたのに、














……………………………!作者より!…………………………









はーい!ここでおひとつ宣伝入りまーす!!









私の大好きな沙羽の小説!


メインは澤村さんですが、私は縁下さんも好きだなぁ…




元々、アニメの和久南戦で縁下さんが言う名言、





縁下「日向ー!バタバタしない!いいジャンプはー?」


日向「いい助走から!」





っていうシーンがスゴく好きで…



そこで縁下さんの魅力に目覚めましたね。はい。





ってことで、澤村さん好きな人だけじゃなくて、縁下さんに少しでも興味持ってる人!



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