第57話

本気で好きだから
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2021/07/28 09:21



あなたのあなた「今日の、音駒高校の試合のスコア表書いたり、ドリンク作ったりのお手伝いをさせて頂きます、1年、白布あなたのあなたです。よろしくお願いします!」



試合が始まる直前、コートに集まった音駒高校の部員の皆さんにそう挨拶した。



山本(トラ)「うぉぉ…!!ありがとうございますぅぅ✨音駒に、こんな可愛いマネが……っ///」



あなたのあなた「…や、マネージャーでも可愛くもないですが……ありがとうございます、」



さっき研磨くんに“トラ”と呼ばれていた人は「俺は山本猛虎!2年な!」と挨拶をしてくれた。



夜久「ごめんな、騒がしい奴いて笑…なんか困ったことあったら言って。俺、3年の夜久衛輔。よろしく!」



1人だけみんなと違うユニフォームを着た、……ちょっと身長低めのリベロの夜久さんは、そう言って人懐っこい笑顔で笑った。




黒尾「___お、キミ、あの時の……」


夜久さんの隣に、先日のトサカ頭の大人びた人が寄ってきた。



あなたのあなた「あ。……えっと、………あ、黒尾さん!」


研磨くんを探した時の会話を思い出し、そう言うと「あったり〜」と、笑って言った。



そこで私は思い出した。黒尾さんとの会話で、「仕事ちゃんとこなしてくれる有能な人材が居なくてさー」と言っていたことを…。





私は一呼吸おいてから皆さんの方を向くと、伝えるべきこと、私が伝えたいことを声に乗せた。


あなたのあなた「…あの、私は烏野のマネージャーじゃないですけど、……中学ではマネージャーの経験があります。なので、皆さんのバレーを……バレーにかける思いを、サポートさせてください!」




そう言って私が頭を下げると、「逆にこっちがお願いしますだって笑」と笑顔を浮かべる夜久さんの姿。



トラ「うわあぁぁぉぁ……めちゃ、めちゃくちゃいい子すぎるぅぅぅっ‪( ; д ; )‬!!」


……なんか、泣いてる人もいるけども。




黒尾「じゃ、頼むな。あなたのあなた」


あなたのあなた「!…はいっ」




孤爪「………………。」


研磨くんは私をじっと見つめていて、


あなたのあなた「……研磨くん、どうかした?」


そう聞いても、「…なんでもない」と言って、スクイズを床に置いて、コートへ入っていった。













〜孤爪side〜



あなたのあなた「皆さんのバレーを……バレーにかける思いを、サポートさせてください!」



……こういうところ。ここは、やっぱり真面目なんだよね。




なんか泣いて喜んでるトラをガン無視して、俺はあなたのあなたに視線を送る。





………なんだろ。真面目なんだけど、…優等生の、いい子の発言なんだけど。




バレーが本気で好きで、本気でサポートしたいって、思って言ってる気がする。




…だって、その瞳はバレーを好きでもない俺よりもキラキラしてて、好奇心が混じったその瞳は純粋以外のなんの言葉も寄せ付けないくらい、真っ直ぐだったから。






……まぁ、ただ俺がそう思いたいだけかもだけど。























〜あなたのあなたside〜



ピピーッ



笛の音と共に、試合が始まる。


私は真っ白なスコア表を胸に抱え、音駒側のベンチに座らせて貰っている。




始めは研磨くんのサーブで、東峰先輩が乱れたレシーブを返す。


東峰「すまんっ…ちょい短い!」


西谷「旭さん!1ヶ月もサボるから!!」


東峰「す、すみませんっ…!」



どっちが先輩なのか分かんないやり取りを聞いて、思わずクスッと笑みがこぼれる。


と、すぐに影山くんが、ボールの落下点に移動し、東峰先輩のボールをカバー________





バコンッ







……きた。日向くんと影山くんの変人速攻…!






猫又「なんだありゃ、トス見てねぇじゃねえか!」



隣に座る猫又監督も、やや引き気味に驚く。




私も最初見た時はびっくりしたなぁ…



っていうか、え……?




あなたのあなた「あの速攻…日向くん、ボール見てないんですか!?」



猫又監督の言葉に食いつくと、向こうもびっくりしたように、「なんだ、お前は知らなかったのか?」と聞き返された。



あなたのあなた「私、マネージャーでもないですし、ただのお手伝いなので……」


猫又「あの速攻は、おそらく10番が飛び出した所に、あの9番セッターがドンピシャでトスを合わせてる。」





………マジですか?




あなたのあなた「そ、そんな神ワザが可能なんですか…!?」


猫又「あんなの、バケモノじゃなきゃあ、そうそう出来たもんじゃねぇ。」





じゃあ、スゴイのはあくまでピンポイントにトスを合わせる影山くんの方で、日向くんは……



猫又「けど、目をつぶってスパイクするなんて、余程の信頼関係がなきゃあ、できっこねぇなぁ」





……ううん、前言撤回。



あの速攻は、日向くんと影山くんだからこそ出来る、2人にしかできない、最強の武器なんだ。












_______これから先、例えばIH予選。もし、白鳥沢と烏野が当たったら……




今度は、この頼もしかった背中を見ることはなく、真正面から烏野のみんなの敵意を、本気を受けなければならないんだ……。








……想像もつかないや、そんなの…。














芝山「白布さん、今度はこっちに点入ったよ。」




芝山くんの声でハッと我に返る。





あなたのあなた「ごめん、ぼーっとしてた…」


芝山「いいよ、俺も一緒に見てるから。」


今は、芝山くんの声に、笑顔に救われた。






……考えるのは、試合が終わってからにしよう。




今やるべきことは、スコアをつける事。音駒の皆さんのサポートをする事。







………ちゃんと、切り替えよう。
























……………………………!作者より!…………………………






毎日投稿サボってごめんね…m(_ _)m





どうストーリーを、展開してこうか2日も迷ってしまった……。





プロフィール見てくれた人は知ってるかもだけど、毎日投稿は変わらないけど、『1級呪術師がスランプに陥った件について。』と合わせてどちらかを毎日1作以上更新する、というマイルールに変えました!






毎日投稿することには変わりないので!(こじつけだけど!)優しい目で見守ってください……泣






そろそろGW合宿も終わる頃……!





合宿が終わったら、アニメだとすぐIHだけど、実質1ヶ月ぐらい期間あるので、また学校生活挟む予定です!





合宿明け、あなたのあなたちゃんはなにか進展あるのかな……?










次回もお見逃しなく!










P.S あと7人で☆100突破!!90辺りからカウントダウンしてて、毎日ソワソワしてます笑





自己満で始めたこの小説が、ここまで多くの人に見てもらえるようになると思ってもみなかったので、めちゃくちゃ嬉しいです!





今後とも作者をよろしくね〜!!!











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