第30話

虫除け効果的な?
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2021/06/19 23:22


及川「ね、助けたお礼にちょっと付き合ってよ!」








……………はい??




あなたのあなた「…私、助けてなんて頼んでないです。」



そっちが勝手に助けたんでしょ、と言わんばかりのお兄ちゃん受け売りの冷たい視線を向ける。




及川「冷たいなぁ〜、でもほんとにファンの子じゃないんだね…」



あなたのあなた「当たり前です」



及川「ちょっ、そこまで言われるとさすがに及川さん傷つくっ!!」




ひとしきりケラケラと笑ったと思うと、急に声を潜めて私の耳元へ、その整った顔を近づける。




及川「……でもさ、また1人でいると変な奴らに連れてかれるよ?」



あなたのあなた「っっ」




及川「…それに、恩人にはちゃんと感謝の意を示してほしいなっ」





顔が離れると、及川さんはいつものニコニコ顔で私の表情を眺めていた。









……仕方ない、確かにまた絡まれた時に周りに助けてもらえるなんて奇跡、そうそうないんだから…、





あなたのあなた「……分かりました。変な奴寄せ付けないためですよ?あと、及川さんが飽きたらご自由に帰ってもらって結構ですから。





及川「そうこなくっちゃ!!」




及川さんは今日イチの笑顔を浮かべると、私の手をとって「じゃ、行こっか!」と先を促した。







……無事に終わるといいな、








あなたのあなた「……で、どこに連れてかれてるんですか、私は」



及川「ん〜?着くまでのお楽しみだよ〜笑」



最初は優しいと思っていたその笑顔が、見る度に裏がありそうな気配をビンビン感じるようになっていった。









及川「着いたよ!」



あなたのあなた「……ここ、行く気なんですか?」



及川「もちろんっ!」





及川さんに引っ張られるようにして辿り着いたのは、店外にも女子で既に溢れている、ケーキバイキング専門店だった。




及川「ここのチケットもらったんだけど、約束してた子が来れなくなっちゃって〜」



あなたのあなた「……その代わりに私が、って……その人に対して大丈夫ですか?」



及川「大丈夫だよ〜!それに男1人じゃさすがにキツいからさぁ」




あなたのあなた「……すみませんけど、私お昼は家で________」






ぐぅぅぅぅうう






あなたのあなた「………/////」



及川「よし、決まりだね笑」




なんで、こんな時に限って……しかも、めっちゃ恥ずいしっ





あなたのあなた「っほんとに、これ食べたら帰らせてもらいますからっ!!」



そういいながら、チラッチラッと無意識に私の視線がショーケースに向けられていたのは、及川さんも気づいたようで、



及川「ははっ笑……結構可愛いね、君」



あなたのあなた「な…っ!急に変なこと言わないでくださいっ」




及川さんとの会話は切れ目がないくらい続いていたけど、私は周りの目を気にしたり、及川さんの発する爆弾発言(?)的なものに振り回され、待ち時間だけでクタクタに疲れた。










及川「おお!結構いくね〜」


あなたのあなた「ちゃんと食べきりますから!」




それに、眺めてたら気になるケーキ増えてきて…無くなる前に取っておこうと思ったら、いつの間にかお皿いっぱいになっていた。



及川「…?食べないの?」



あなたのあなた「あー…お気になさらず食べててください。ちょっとクセなんて………」



そういって、スマホを取り出すと写真を個々のケーキごとに1枚ずつ撮ると、メモアプリに貼り付け、写真の下に特徴や感想を書きつづった。




及川「インスタ?」



あなたのあなた「そんな陽キャなことしませんよ笑ケーキ作りの研究です。最近行くお店ごとに食べたものをメモしてて…」




及川「へ〜、すごいね…」




及川さんの目はまん丸としていて、きっとこれが素の反応なんだろうなと考えながら、フランボワーズのムースケーキを1口頬張ると、

「あ、そうだ」と何か言いかけたので顔を上げると、いつもファンの子に向けるような爽やかスマイルの及川さんかいた。




及川「ね、名前教えてよ!」



あなたのあなた「嫌です。」




及川「だって呼びずらいし、君は俺の名前知ってるじゃんっ」




………まぁ、言われてみればそうか。


ここで反論したところで、さっきのように上手いように言いくるめられる気がしたため、



あなたのあなた「……白布あなたのあなたです」




と、仕方なく名乗った。


及川「あなたのあなたちゃんかぁ〜可愛い名前だね笑」



あなたのあなた「苗字でいいですから。」



及川「えぇーっ、『白布さん』呼びだと、白鳥沢の生意気なセッター思い浮かべちゃうからやだ。」




______人のお兄ちゃんを侮辱しやがって……っ




………まぁでも、あんまりお兄ちゃんの事をベラベラ話す必要も無いから、とりあえず黙っとくことにした。








と、






ピコンピコンピコンピコンピコン________







あなたのあなた「わっ…ちょっお兄ちゃんってば……!」





たった今頭に浮かべていた人物からの鳴り止まないLINE通知が響く。







私は恐る恐るLINEの画面を開いて、




既読をつけてしまったことに早速後悔するのだった。
















…………………………!作者より!……………………………





変なトコで切れちゃってごめんなさいっ💦





及川さんとのデート、思ってたよりも長引くなぁ……







さぁ、お兄ちゃんから何と送られてきたのか!?





……まぁ、シスコン兄貴の送る文面なんて、予想できちゃいますか笑











はい!ここで個人的に今めっちゃ好きな作品ご紹介します!!



紹介するもなにも、私のより☆も♡もお目目も数がえげつないけど………、





白鳥沢に入学した、夢主ちゃんのお話だよ〜



しらぶん推しは絶対見るべき!!







あと、この作品の作者、沙羽とはすっごい仲良し!




沙羽の作品で、参加型のハイキュー小説書いているのあるけど、こっそり私も出てます笑笑











あと、昨日『感謝しかできん』を投稿してから、急激に♡が伸びて、もう既に165!?たった1日で!?と、作者の内心昨日の夜の興奮カムバックしてます🎉( '-' 🎉️️ )パリピチャン





今日中に及川さんとのデート、終わるといいなぁ…



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