第89話

コスプレの衣装は…
3,479
2022/01/22 00:18




…………………………!作者より!……………………………






すみません…( ̄▽ ̄;)



前回の話で、タイトルから分かったと思いますが、本文の中でハッキリと『文化祭』と言ってませんでした…m(_ _)m






訂正したので、気になる方は見返してください。






それでは、引き続き文化祭をお楽しみくださいっ!






………………………………………………………………………











あなたのあなた「失礼します…」



生徒会室のドアを開けて、足を踏み入れる前にそう言うと、ちょうど橘先輩が気づいてくださった。




橘「あ、白布さん。お疲れ様」


あなたのあなた「先輩の方がお疲れ様ですよ…笑」




室内には他にも数人の実行委員がいて、おそらく私と同じ時間に巡回する担当の先輩なんだろうな…と思いながら、ペコッと頭を下げる。




あなたのあなた「すみません…。この間の衣装選びの時、途中で離脱してしまって……」



橘先輩に再度謝ると、「いや、菅原が案外すんなり決めてくれてたし、平気だよ。」と言ってくれた。





あなたのあなた「あの、お詫びといいますか。差し入れも兼ねて、これ良かったら…」



遠慮がちに差し出したのは、ウチのクラスのフルーツ飴の詰め合わせ。




女子「おおっ…美味しそう!」


女子「そっか、白布さんって1-4か!…実は行こうと狙ってたんだよね〜笑ラッキー!」



女子の先輩たちのテンションが一気に上がり、「喜んでもらえて良かったです。」と私も笑顔になる。






ガチャ








菅原「おお〜!なんか美味しそうなのあるべ、」



菅原先輩が目をキラキラさせて、フルーツ飴に一直線になって、室内に入ってきた。




あなたのあなた「これ、ウチのクラスのフルーツ飴で。…この前ご迷惑かけたお詫びも兼ねて…」



菅原「あぁ、あんなの全然迷惑なんかじゃないよ。」




ニッコリ笑いながらそう言ってくれるので、私もホッとしていると、すかさず菅原先輩の手が飴に引き寄せられる。





橘「コラ、菅原。お前は着替えなくちゃなんないだろ。この奥の部屋で先に衣装着てこい。」


会長らしくピシッと言うと、菅原先輩は「はーい…」と言葉とは反対に不満ダダ漏れの様子で、そう返事をした。




そんな先輩にクスッと笑みがこぼれると、橘先輩は私にも「白布さんも、隣の更衣室使って着替えていいよ」とダンボールを渡しながらそう言った。




女子「着替えたらこっちおいでね。軽くメイクするから!」



得意げにアイシャドウパレットを掲げる先輩に「よろしくお願いします!」と言って、私は生徒会室を一旦出た。







隣の更衣室に入ると、今までの巡回の人たちが使ったためだろう…、いつもは無い全身が映る大きな鏡が奥にあった。



その手前の机にダンボールを置いて、中を開こうとする。






……菅原先輩が選んでくれたコスプレってなんだろ…。




ワクワク感と、ほんのちょっとの不安を抱え(ちょっとだけだよ!?)、ダンボールを一気に開くと________









あなたのあなた「え……、」


























〜菅原side〜




菅原「着替えたよー。」



部屋から出てそう言うと、1度お店で行った時に見られたはずなのに、再び笑う橘をはじめとした数人の3年たち。




橘「…菅原、よく自分からそれ着ようと思ったな。」


菅原「ディスってんの?」




笑いながらそうツッコミを入れると、2年の子からは「先輩、似合ってますよ!」とサポートを入れてくれる。




菅原「ほら!別に痛くはないじゃん!」


橘「……後輩に気を遣わせてどうすんだよ。」





橘に呆れられながらも、俺がそんな格好をしているのは、理由がある。





この巡回は、2人1組のペアで一緒に行動するから、せっかく白布さんと回るなら、同じテーマにしようと思ったから。







ま、要は自分のコスプレよりも、白布さんのコスプレの方がお目当てってことなんだけど……。










ガラッ






そう考えていると、後ろでドアが開く音がして、と同時に女子の「可愛い〜!似合ってるよ!」という弾んだ声が響いた。





俺もくるっと後ろを振り返ると、そこには________










あなたのあなた「へ、変ですよね……?」






俯いて顔は見えないが、耳は赤くなっていて。




ふわっと広がったAラインの水色のワンピースに、上から白いエプロンを着て、頭には女の子らしいリボンの付いたカチューシャを着けていた。










……やば。想像以上に可愛いんだけど。




ニヤけてるであろう口元を片手で隠すと、隣の橘に頭をコンと1発叩かれた。








顔を上げた白布さんは俺と目が合うと、驚いたように目をパチクリとさせる。















菅原「俺が不思議の国までご案内しましょうか?アリス。」





笑みを浮かべて白布さんに近づき、彼女の手を取った。





















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