ー病室で目が覚めて、数日のこと
私の部屋には、もう1人入院中の男の人がいる。
口に包帯のようなものを巻いて、首には蛇がいる。とても変な人だ。
ある日私は窓をみながら独り事を言っていた...
『死にたいなぁ...ボソッ』
それがあの男の人に聞こえていたしい
男の人は、驚いた表情でこちらを見ていた。
『なぜそう思うのだ』
そう聞かれた。あまりにも突然で、私は少し驚いてしまった。
そしてこういった
『だって私がいない方がみんな幸せなんだよ?
それに、もう耐えられない生きてる事が辛いの...』
『そうか...』
そして、また静まり帰った。
ーそれからまた数日がたった
私は勇気を振り絞って、男の人に話しかけて見た。
『あのー...』
そしたら男の人は、少し驚いたように言った
『なんだ...?』
『名前...なんて言うんですか...?』
『俺の名前か...』
『俺の名前は...』
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。