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第17話

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水瀬 怜 ミナセレイ
咲く時期も、花の形も、色もまるで違う桜があるんだって。でもそれは桜だけじゃなくて人もそう。私が桜を綺麗だと思うみたいに人の綺麗なところを見つけられるようになりなさいって、お母さん、私に言ったの。
色鮮やかな桜を見た途端に思い出したその記憶は母との楽しい思い出を呼び起こす。
水瀬 怜 ミナセレイ
だから私は琴葉に何も言わない。
天沢 琴葉 アマサワコトハ
怜…。
水瀬 怜 ミナセレイ
でもしっかり償ってほしい。
天沢 琴葉 アマサワコトハ
それはもち…
水瀬 怜 ミナセレイ
私と…いつもじゃなくてもいい。一緒にいて。これからも親友でいよう。それが償い。
私の心の底から願うことだった。ずっと昔から一緒にいてくれて、楽しい記憶も悲しい記憶も必ず隣にいてくれた琴葉。話すことが苦手で、母が亡くなってから一層塞ぎ込んでしまった私が孤立しないようにしてくれた琴葉。行きたい高校があったはずなのにそれを諦めてまで隣にいてくれた琴葉。琴葉の綺麗な部分なんて数え切れないほどあることを私は知っている。
天沢 琴葉 アマサワコトハ
…う…ん。
返事をしながらまた泣き始めた琴葉の肩に手を置き、私はもう1度桜を見上げる。父と母ともう1度一緒に見ることは叶わなかった。でもきっとこれからも私はここに来る。色鮮やかな桜の木を

ー桜のように綺麗な心を持った親友と一緒に。