俺とテオくんは、去年のクリスマスの日に結ばれた
俺がイルミに見とれていると突然左の薬指に何かがはめられた
そうして俺らの一生の物語がスタートした
はずだった
結婚生活がスタートしたものの、実際にやってきた毎日は華やかなものではなく、いつも通りの毎日
思い描いてたものはもうちょい素敵なものだったけど…
案外変わらないものだ
いいやダメだ!こんなんじゃダメ!
よしっ、研究しよう!
そう思い、色んなものを見た
『結婚生活が上手くいく理想の生活!』
『一生愛せるパートナーになる秘訣10選!』
『理想の生活に近づけるための特訓!!』
などなど
そんなのを見ても何も変わらない
そう頭の片隅ではわかっているけど…
それから俺の理想の奥さんになるための特訓生活が始まった
Try1――――――――――――――――――――
朝ごはんを用意して、旦那を起こしに行く
俺は結構料理には自信がある!JIN DA HOUSEでも料理系の動画も出してるし!行ける行ける!
白米に焼き鮭に味噌汁にサラダ
上出来じゃん?
朝ごはんの準備は出来たから…次は起こしに行かなきゃ!
Try2――――――――――――――――――――
可愛く起こす
と、とりあえず…とりあえず普通に起こそう
ダメだ!全っ然起きないよ!
次は寝てるテオくんの手を握って乗り出して起こす
よし!
くっそ!なんで起きないんだよ!!!!
とうとう最後だよ!?
最後は…キスして起こす
あぁぁあ!もう!いーよやるよ!それでテオくんが俺に対して何か変わるならさ!
いやおい!愛しの奥さんがキスして起こしてあげたんだよ!?はぁー⤵︎⤵︎⤵︎
いや反応薄っ
Try3――――――――――――――――――――
上目遣い&かまちょ
俺だってそれぐらいできるよ!
これは絶対落とさなきゃ!
テオくんは今編集してる
よし!今だ!
えぇ…
それから色んなことやったけど、ぜーんぶこれといった反応なし!
ここまでくるとそろそろ疑っちゃう
もう好きじゃないのかな
そう思ったらどんどん涙が溢れてくる
我慢の限界に来て
テオくんの腕の中で泣いていると、テオくんは俺の背中をさすって
その言葉と声に安心して涙が止まらなかった
俺が泣き止むまでずっと
大丈夫大丈夫
となだめてくれた
テオくんは俺が思っていた以上に俺のことを大切にしてくれていたんだなぁ
思っていた時には俺はテオくんの腕の中で眠りについていた
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ハッシュタグ、なんか違うなって思ったから#テオじんにしちゃいやした
スィスェん(うん、いや、ごめんなさい)
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!