じんたんにチョコをお願いされ、おつかい中
しかし、ほんとにじんたんは優しいと思う
俺の恋愛相談も嫌な顔ひとつせずに聞いてくれて
その上俺と彼女の時間を作るために自分がスカイピースのことやってあげるなんて言ってくれた
ほんとにあいつが相方で良かったって思う
頼まれたものを買い、家に戻って行く時だった
え?なんでこんな時間にここにいるの?
それに服がなんか赤く汚れてる
怪我でもしたのか?
え。走って行っちゃった…
どうしよ、追いかけた方がいいかな…
その時
\ピロン/
ん?あれじんたんからだ
なにこれ…まるで最後みたいじゃん何があったの?
もしかして
あいつについてた赤いヤツって…
嫌な予感で俺の頭にいっぱいになる
気づいたら俺はスカイハウスに向かって走っていた
玄関には恐らくじんたんのであろう血が溜まっていた
そして血の跡が家の奥に向かって続いてる
跡を辿るとそこに居たのは
壁にぐったりとよしかかり、生きてるのか死んでるのかも分からないじんたんがいた
急いで救急車を呼び、駆け寄る
起きる気配がない
白い顔で浅く息をするだけのじんたんは俺を一層不安にさせた
待ってよ
まだ俺たち夢を叶えてる途中じゃん
まだまだこれから先色んなことがあるよ?
ライブだって
動画だって
まだやりきれてないことたくさんあるのに
置いてかないでよ
じんたん…1人で行かないでよ
遠くで救急車の音が聞こえる
ピクリともしないじんたんが病院に運ばれ、気づいたら俺は病院にいた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。