第52話

小話30〜溢れる感情〜
821
2018/05/15 12:03
((ガララ
テオくん
テオくん
おはよう!仁くん!俺の名前はテオ!テオくんって呼んで!
じんたん
じんたん
…へ?…あ、はい、

おはよう、テオくん(ニコッ)
テオくん
テオくん
突然だけどさ!今日…暇?
じんたん
じんたん
…え…えと…まぁ…
テオくん
テオくん
じゃあさ!今日放課後、遊園地行こうか!チケットは買ってあるから!
じんたん
じんたん
…ぅ、うん!
テオくん
テオくん
よっしゃ!じゃあ放課後な!
――――――――――――――――――――じんたん
今日、テオくんって人に遊園地に誘われた
俺からしたら初めてあった人

だけどその人はまるで俺の扱い方がなれてるかのように接してくれた

どんな人だろう
どんなことをしてくれる人だろう
どんなことを話すんだろう

気になりすぎて、俺は授業なんて頭に入ってこなかった
――――――――――――――――――――テオくん
よし!まずはデートに誘うことが出来た!

にしてもおはようからのニコッ

これは反則だろ…可愛すぎ
さぁ。これからだ
仁くんをどう楽しませるか…
仁くんの秘密をどう暴くか…
――――――――――――――――――――放課後
テオくん
テオくん
仁くん!急いで!ほら!行くよー!
じんたん
じんたん
…え!?あ!テオくん!待ってよ!!!
あれ?俺、テオくんに手を握られてる…?


男に握られてるのに…


なんでこんなにドキドキするだろ

それに…この感情初めてじゃない気がする


覚えてないけど
テオくん
テオくん
着いたァァ!仁くん!何乗りたい??
じんたん
じんたん
…え?んー…俺、あれ乗りたい(ジェットコースター)
テオくん
テオくん
…まじ?
じんたん
じんたん
コクリ
テオくん
テオくん
ぃよし!乗るか!
じんたん
じんたん
…もしかして…怖いの?
テオくん
テオくん
なわけあるかよ!ほら!行くよ?
じんたん
じんたん
え、あ、うん!
【ジェットコースター後】
テオくん
テオくん
ハァハァハァハァ…やばかったぁ
じんたん
じんたん
…プッ…ははははは笑
テオくん
テオくん
え、じんたん…?
じんたん
じんたん
ごめんねwwwテオくんが、あんなに大声出してヤダっていうからwww
テオくん
テオくん
ヤッター!!!!
じんたん
じんたん
へ?
テオくん
テオくん
仁くん笑った!

てか、笑った顔可愛い…
じんたん
じんたん
((ドキッ
え、あ、ありがとう/////
テオくん
テオくん
と、と、とりあえず…次行くぞ!/////
じんたん
じんたん
う、うん
その後もなんやかんやで色んな乗り物に乗ったりアイスを食べたりして楽しく過ごした


それと同時にいろんな感情とテオくんに対する興味が湧いてきて


『帰りたくない』『消したくない』そんな思いが強く芽生えてしまった
――――――――――――――――――――夜
テオくん
テオくん
いやー、楽しかったね!
じんたん
じんたん
うん!楽しかった!
テオくん
テオくん
ふふ笑今日はたくさん笑ってくれてよかったよ!
じんたん
じんたん
だって楽しかったんだもん!ありがとうテオくん!
テオくん
テオくん
うん…
やばい

いざ告白するとなると


緊張する
じんたん
じんたん
テオ…くん?
テオくん
テオくん
あのさ、仁くん


仁くんには好きな人いるの?
じんたん
じんたん
好きな…人…

あぁ…そっか…
テオくん
テオくん
ん?
じんたん
じんたん
いるよ


今日出来た
テオくん
テオくん
…へ?
じんたん
じんたん
俺、テオくんが好き!
テオくん
テオくん
…え?嘘…

ほんと?
じんたん
じんたん
うん!こんな感情、初めて!
テオくん
テオくん
俺も大好き

だからさ



俺と付き合ってください
じんたん
じんたん
……っ…
え?仁くん泣いてる?
テオくん
テオくん
え?仁くん?ちょっ、どうした?
じんたん
じんたん
ごめんなさい…付き合うことは俺には出来ない…

好きだよ?俺も大好きだよ…だけど…
研究者
何してる。仁
誰?この人……

もしかして仁くんの親代わり?
仁くんがひどく怯えている
研究者
さぁ、早く家に帰るぞ(じんたんの手を引く)
ダメだ…今仁くんを渡したら


もうチャンスがなくなる!!
テオくん
テオくん
おい、仁くんが嫌がってんのが見えねぇのかよ
研究者
部外者が人の家に首を突っ込んでくるな
テオくん
テオくん
そうかもしれねぇけど…


俺の好きなやつのことを傷つけるやつはいくら他人の家でも許せねぇ
研究者
…話にならん…
その瞬間注射みたいなものを取り出し、仁くんに刺した
じんたん
じんたん
ぃいっ…
テオくん
テオくん
仁くん!?
仁くんの体から力が抜け、眠ってしまった仁くんを無理やり連れていく


させまいと追いかけようとするが、部下のようなやつに捕えられてしまった
テオくん
テオくん
おいお前!待てよ!
すると
ドッ



バッ
仁くんが突然起き、俺を捕らえていた人たちを押し倒し、俺の手を引いて走り出した
テオくん
テオくん
え?仁くん…?
じんたん
じんたん
ハァハァっ…テオくん逃げよう?
テオくん
テオくん
え、う、うん
研究者
追いかけろ!
その後もずっとどこにいるのか分からなくなるぐらいまで走り続けた
テオくん
テオくん
ハァハァハァハァ
じんたん
じんたん
ハァハァハァハァ
テオくん
テオくん
っ、仁くん…なんで、こんな
じんたん
じんたん
…俺ね毎日あの人の実験体として、記憶を失ってるの…
今まではね、失ったってもういいやって思ってた…だけどね


テオくんとっ、過ごした時間は…っ、消したくないよ…
仁くんは目にいっぱいの涙を溜めてそう言ってくれた

自分が守ってあげたい
そんな衝動にかられて俺は仁くんを抱きしめた
研究者
見つけたぞ。仁
やばいっ!

どうすればいい…
テオくん
テオくん
仁くん!俺から離れないで…絶対に
じんたん
じんたん
う、うん…
離れないで
とは言ったものの出す手がない


もしも仁くんがなにかされるなら俺は自分がどうなっても助けよう


そう決心した時だった
離れないで
とは言ったものの出す手がない


もしも仁くんがなにかされるなら俺は自分がどうなっても助けよう
その時
ゴッッ
研究者
ぐあっ
え?…誰がやったの?
友達1
だから言ったろ?助けるって笑
友達2
大丈夫、他の奴らも倒しといたから笑
テオくん
テオくん
おまえら…
研究者
何をする…なぜ邪魔をするんだ
テオくん
テオくん
仁くんを助けるためだよ
研究者
あんなやつのどこに助ける要素がある
ただの記憶なしの物が
ブチッ
俺の中で何かが切れる音がした
テオくん
テオくん
お前そんなに人の感情を使って楽しいかよ

仁くんだけじゃねぇ!俺の思いも踏みにじって楽しいかよ!!!!!!!
研究者
お前の思い?
テオくん
テオくん
あぁ、俺が

俺の仁くんが好きって思い


全部全部お前のせいで踏みにじられた!
研究者
何を言ってる?
その思いも私のために消えていくんだ
黙って私に仁を渡せ
そしたらなんの危害も与えない
どうする

どうすれば正しい

その時横から何かが飛んできて、そいつに当たった
研究者
ぃっ!?
投げたのは…


仁くん?
じんたん
じんたん
俺もテオくんと同じ気持ちなんです
昔あなたは言いましたよね、『意志の強すぎるものは私の研究用の器具が機能しなくなる』と
今の僕をその機会に接続しても

壊れるだけですよ
研究者
…っなにを…
じんたん
じんたん
わかりましたか?
俺の気持ちは本物です。消されることなんて絶対にない
それぐらいテオくんが好き
研究者
ッチ…帰るぞ
あいつらが仁くんの言葉に負けたのか帰っていく


俺はただ呆然と仁くんの背中を見ることしか出来なかった
仁くんが俺の方に振り向く
じんたん
じんたん
て、テオ…くん…
テオくん
テオくん
ん?
だんだんと仁くんが泣きそうになっていく
テオくん
テオくん
え?ちょっ、仁くん?
俺は慌てて仁くんを抱きしめた
すると察するように友達も『じゃあな』と口パクで言って帰って行ってくれた
じんたん
じんたん
テオくんっ、俺…今までのことを思い出すことないけど…それでもテオくんと一緒にいたいっ
テオくん
テオくん
大丈夫。仁くんが今までの事を思い出せなくてもいつまでも一緒にいるよ

離れることなんてないし、忘れさせるようなこともさせない

だから俺と…付き合ってくれる?
じんたん
じんたん
っ、うん!約束ね!テオくん!
テオくん
テオくん
おう!約束!







仁くんに記憶がないならまた作ってあげればいい
失った記憶の倍素敵て、倍楽しい思い出を
――――――――――――――――――――
ごめんなさい。期待外れでしょう…

ほんとにごめんなさい

なんでもするから嫌いにならないで号(┳◇┳)泣←ダルすぎる作者爆笑

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