プリ小説

第57話

小話34〜どうか〜
じんたん
じんたん
え?……彼女……さん?
玄関に向かうとそこには呆然と立ち尽し、俺を睨むように見るテオくんの彼女さんがいた


右手には光るものが握られている

あれはなんだ…?


と思った瞬間腹部に痛みが走った
((ドッ
じんたん
じんたん
イッッ!!!


ゲホッゲホッ
え?刺された?
じんたん
じんたん
…っ、なんっ、で…
テオくんの彼女
あんたさえ居なくなれば私は幸せになれるから…
じんたん
じんたん
…え?
テオくんの彼女
私はたくさん我慢したの!なのに!私のテオは忙しいからって言ってなにもしてくれない!!!あんたがいなければ全て解決する!家でもあなたの話ばかり!仕事だってアンタがいるから忙しい!あんたさえいなければ私のテオはずっと私のモノになる!
あんなに可愛い子でも

恋に溺れて狂うとあんなになるんだ
話を聞きながらそうなことを思ってしまった

俺がいなければ…

確かに俺がいなければテオくんは思う存分彼女さんとの時間を過ごせるだろうな

だけど

だけど多分彼女さんは気づいてない

自分が愛されてるってことを
じんたん
じんたん
…っ、確かにっ、俺は、相方…だから、仕事を共にしていることもっ、あって…君との会話にっ、俺のことが、入るかもしれない…
だけど…本当ならばっ、俺が…君のことを刺しっ、てしまいたい…
途切れ途切れだが、本音を言うと彼女は少々驚いた顔をした
じんたん
じんたん
テオくんは…っ、君に言ってない、だけでものすごくっ、幸せだと思う…俺と一緒にいる時はっ毎日毎日、惚気話…ほんとに止まることをっ、知らないよ…そのネタが、もし俺との思い出だったらって…何度もっ、思った…、それぐらいテオくんはっ君のことを…考えてるし、愛してる…っ、君がテオくん、に愛されてないとっ、思うならそれは間違っ、てるよ
すると彼女さんは何かを察したように顔を真っ青にし、さっそうと逃げていった
じんたん
じんたん
…っ、やば…
俺の体も限界に近づいている

せめて…せめて死ぬならスカイピースの思い出に浸りたい

テオくんとの楽しかった思い出に
俺は倒れそうになりながらも壁をつたい、スカイピースの撮影場所に移動し、ソファに座って撮っている光景を見るかのように壁によしかかる
目が霞んでくる

頭に血が回ってないのがわかった
テオくんと出会ってから色んなことがあったな

結成動画
何度も誘ってくれたおかげで俺のつまらないはずの時間は一気に変わったありがとう

100万人達成動画
その時は一緒にいなかったけど、テオくんの声を聞いた時安心して泣いちゃった

毎日の動画
くだらないことで一緒に笑って、時には上手くいかない時もあったけど2人でなんとか乗り越えていって…嫌な思い出なんて何一つなかった
全てが俺にとってのいい思い出で…
テオくんには楽しいことの数だけ迷惑だってかけただろう

それでも俺のそばに居てくれた

ありがとう…感謝してるよ


だけどこれが最後


最後に最大の迷惑をかけさせてください
じんたん
じんたん
(LINE)ありがとう
だいすきだよ
どうか




俺の思いが届きますように

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あさめ
あさめ
こんにちは。友達が私の知らない人に向かって「文系のくせに日本語しゃべれねぇのはマジでクソだわ爆笑」って言ってるのを見て関係ないのに一人で傷ついてる系女子です。死にてえ…あ、よろしくお願いします