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第4話

三つ葉模様
11
2020/06/29 14:26
7月8日。
今日は私の誕生日……"らしい"



らしいとは、正直今までの記憶が無いから実感がわかない。。
秋風 美音 (アキフウ ミオン)
……ただいま?
お母さん
ッ…おかえり。あなたの部屋は2階の1番奥の右側よ。
秋風 美音 (アキフウ ミオン)
うん
2階の……右…右……あ、ここだ
秋風 美音 (アキフウ ミオン)
失礼………します
来た事無い所みたい。



ドアを開けると、、くまの人形や、未葉…との写真。表彰状も飾ってる。
秋風 美音 (アキフウ ミオン)
ふぅ〜
なんだろ。一気に疲れた
お母さん
美音〜
秋風 美音 (アキフウ ミオン)
はーい
お母さん
ポスト見てきてくれない?
秋風 美音 (アキフウ ミオン)
分かった



ポストを開けるとそこには。1つ…三つ葉の模様をした…封筒が入ってた
秋風 美音 (アキフウ ミオン)
誰宛?
秋風 美音様。
私宛。
……後で読んでみよう。
家に入ると。少し安心できた気がする
お母さん
なにか入ってた?
秋風 美音 (アキフウ ミオン)
ううん
私は咄嗟に、手紙を隠してしまった。

そのまま気づかれないように早足で階段を登りベットにダイブし、手紙をゆっくり開いた。




「秋風 美音様。
貴女がコレを読んでいるという事は、私はもう、この世にいないと思います。
数週間前から、亡くなったはずの父がお前は頑張った。こっちで幸せに暮らそう。と言う夢を見たので何かの予兆かと思いこの手紙を書かせていただきました。さて、こんな肩苦しい言い分は、やめて……いつも通りに言うね。
まず、この手紙はこの一通だけじゃないよ。まだまだ送られてくるから覚悟してて。笑笑
万が一、記憶が無い時のために残しとくね。
私と、美音は親友だよ。相棒でもある!私は小さい頃に父親をなくしてるんだ!
けど、寂しくはないんだよ。お母さんが居るから。
ねぇ、美音。今日は誕生日だね。
誕生日おめでとう!
もしかしたら、これが、最後のおめでとうかもしれないけど。
私のことは忘れないで欲しいな。笑
ねぇ、覚えてる?美音。
私たちがまだ幼稚園生の時、美音の誕生日が終わるのが悲しくて、2人で夜更かししたことあったよね。まだ寝てないから次の日ではない!って。
今思えば馬鹿だと思わない?笑
思い出してくれたら、、嬉しいな。
記憶があったら。今頃覚えてるって、言ってるのかな?分からないや、、
多分、美音今泣いてるかな?まぁ、知らないけど‪笑
じゃあね!誕生日おめでとう!親友!
雅 未葉より」
ぽろ……頬に冷たい感覚が伝った。無意識の間に泣いてた。記憶なんてないのに、未葉には何でもバレるんだ。死んで欲しくなかった。
秋風 美音 (アキフウ ミオン)
…ッ……美音ッ!
あぁ、どんどん溢れてくる。止めたいのに止まらない。まるで、滝だ












今日は、夜更かししてみよう

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