スンチョルside-
彼女はどうしてるんだろう。
寂しい思いさせちゃったんだもんな…
どんな風にふるまえばいいのかな…
申し訳なさで家に着いたものの
鍵をあける勇気が出ないけど
ずーーーっと待たせてたんだ
彼氏なのに男なのに弱虫な自分。
さ、鍵開けてあなたに謝ろう。
返事がない。
ついに嫌になられたかな…
寝室からかすかに声が聞こえる。
耳を澄ますと…
もしかして…泣いてる、、、?
寝室のドアを明けようにも鍵がかかってる。
確かにファンのみんなにも言うよ。
だけどこんなにも愛してやまないのは
あなただけだよ。
俺は知ってる。
こういうこと言うと彼女が嫌がって
抱きついてきてくれるって。
きっと部屋から出てきてくれるって。
じゃあねって言って
足音たてて玄関に向かっていくふりをする。
ガチャッ
タタタッ…
ギュッ
ほらね?
待たせたちゃって悪いことしたと思ってる。
だけどあなたに伝えたいから。
どれだけあなたが必要なのか。
彼女は160cmしかなくて小さい体で
後ろからぎゅうってハグしてくる。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!