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第1話

第1音楽室の時間
これは、ある高校で起きた誰も知らない話です。
僕は高校1年生で美術部に入っていました。絵が上手いって訳じゃないけど、絵を描くのがそこそこ好きだっただけ。スポーツとかは苦手だから美術部が1番自分にあっていた。部活に行きたくない時は部活が終わるまで静かな部屋で「ぼけぇ」っとしてることが好きだった。中でも第1音楽室が好きだった。第1音楽室は使う部活がないし吹奏楽部の使う第2音楽室からも何故か遠い。そして、第1音楽室はみんなから嫌われていた。この学校には幽霊が出るという噂がいくつかあり、第1音楽室にもさ幽霊が出るらしい。放課後になると「第1音楽室からピアノの音が聞こえる。幽霊がピアノを弾いている。」という噂。この噂のおかげで誰も見にこないし誰も通らないから静か。噂を聞いた時自分も怖かったけど、どんどん行くうちにそんな噂も忘れた。第1音楽室は机や楽器も古くて使われないから、たまにピアノを弾いたりする。第1音楽室で「ぼー」ってしている時間や、ピアノを弾いている時間が好きだった。
ある日の下校中、僕は車にはねられた。ケガが酷かった。部活にも行くことが出来ず、学校が嫌になった。部活に行けないから、毎日放課後第1音楽室に行くようになった。音楽室に行く度に泣きたくなった。

東狼 楓
東狼 楓
もう嫌だ…
僕は小声で呟いた。
木村 琴音
木村 琴音
学校辞めちゃえば?
東狼 楓
東狼 楓
へっ!?
突然後ろから声が聞こえた。第1音楽室には自分以下誰もいないはずなのに。僕は恐る恐る振り返った。振り返ると、ピアノに座って自分を見ている黒髪のポニーテールの女の子がいた。見るとこの学校の制服を来ていて、目は臙脂色(えんじいろ)をしている。
東狼 楓
東狼 楓
えぇええ?
木村 琴音
木村 琴音
あれ?私のこと見えてる?
僕は恐る恐る頷いた。
東狼 楓
東狼 楓
あれ?もしかして…