第2話

第2話
42
2020/07/30 21:50
そして、わたしは、盲目で、入院しているときに・・・・
おいで・・・こっちだよ?
どうしても、コスモス畑が、みたくなり、ひとりで病室から飛び出してしまった私・・・
きみ、何をしているの?
子供の頃の美鈴
わたし、写真が、撮りたいの・・・
でも、いまは、目が見えなくて・・・
・・・・そうか。いまは、何を撮りたい?
子供の頃の美鈴
うーんと。
あっ!コスモス畑。いまなら、きれいに咲いてるはず。
よし、こっちだよ・・・
その人は、私の手を引き・・・コスモス畑のところへと連れていってくれたけど・・・
子供の頃の美鈴
せっかくだけど、いまは、撮れない・・・
いつか・・・いつか見えるようになったら、見たいです
そうだったのか
・・・なら、約束。
いつか会えることを信じて・・・・
子供の頃の美鈴
うん。
顔の見えない優しいお兄ちゃん。

そのときは、そう思っていたかもしれない。

そして・・・実は、初恋だったのかもしれない。

だから、いまでもその初恋の人を探し続けている。
美鈴
美鈴
名前さえわかればなぁー
美咲
美咲
大丈夫。きっと見つかるわ
美鈴
美鈴
ふふっ。だといいけど・・・
覚えているのは、背のたかさと・・・当たり前だけど、声だけ・・・・

美鈴
美鈴
無事に合格できますように!
両親の仏壇に参り、今日は、大学の受験日だ。
美咲
美咲
行ってらっしゃい、美鈴。頑張ってきて
美鈴
美鈴
行ってきます!
でも、まさかあの人がその彼だったなんて・・・。
それに気づくのは、大分先になってからだった。

そして、合格発表の日・・・
美鈴
美鈴
恵里香!やったよ!二人とも合格したね
絵里香
絵里香
やったね、美鈴!これからもよろしくね!
私たちは、二人揃って合格した。
そして入学式から、数日たったある日・・・
美鈴
美鈴
うわぁ~桜がまだ、綺麗・・・
絵里香
絵里香
ねぇ、美鈴!せっかくだから写真とってよ
美鈴
美鈴
うん!任せて!
絵里香
絵里香
やったぁ😃✌️
徹矢
徹矢
やだよ
カメラを向けた瞬間、見覚えのある顔が入ってきた。
美鈴
美鈴
えっ?・・・うそ・・
絵里香
絵里香
美鈴?どうした?
美鈴
美鈴
徹矢・・・先輩・・・
絵里香
絵里香
えっ?うそ!一緒の大学?
徹矢
徹矢
・・・・あっ・・・
悟
あ~!1年生じゃん。
美鈴
美鈴
同じ大学だなんて・・・・
聞いてないし・・・
美鈴
美鈴
行こう、恵里香・・・
絵里香
絵里香
えっ?
徹矢
徹矢
・・・・・
絵里香
絵里香
まってよ、美鈴・・・
徹矢先輩とは、あんなに仲良かったのに・・・
美鈴
美鈴
美咲ちゃんと別れたから・・・あの人・・
絵里香
絵里香
えっ?別れた?
美鈴
美鈴
ついでにバスケもやめたんだって
絵里香
絵里香
うそ!エースだったじゃん・・・
美鈴
美鈴
忘れようとしていたのに、なんで会っちゃうんだろ・・・
絵里香
絵里香
・・・・・
美鈴
美鈴
美咲ちゃんを泣かせたんだよ?泣かせないって約束したのに・・・・
あんな人だとは思わなかった・・・
その頃、先輩も・・・
徹矢
徹矢
まさか、同じ大学にくるなんて
知らせてないのに・・・
めぐみ
めぐみ
思いもしなかった?
徹矢
徹矢
・・・あ、愛・・・
めぐみ
めぐみ
徹矢君の考えてることまるわかりだよ。
徹矢
徹矢
べつに?俺にはもう、関係ないし?
めぐみ
めぐみ
うっそだ。本当は、心配してるくせに
徹矢
徹矢
・・・・
めぐみ
めぐみ
あの子、知らないんでしょ?あなたたちが別れた本当の理由も、バスケをやめちゃった理由も
徹矢
徹矢
・・・・・
そして、私と恵里香は、あるサークルに来ていた。
この大学に入ったら絶対はいると決めていたのだ。

美鈴
美鈴
あった!写真部!
絵里香
絵里香
よかったね、美鈴
美鈴
美鈴
恵里香もテニス部入れてよかったね。
絵里香
絵里香
お互い頑張ろうね!
美鈴
美鈴
うん!
これから、わたしたちの大学生活が始まったのだ。

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