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第3話

3話 お前のピアノ、やっぱ好きだ
あなた

(いきなり呼び捨て!?
人懐っこいにもほどがあるよ……)

あなた

じゃあ、自己紹介も済んだわけですし、
私はこれで……

笹葉 拓
笹葉 拓
なあ、あなた。
話しかける勇気がないとき、
どうやって自分を奮い立たせれば
いいと思う?
あなた

(またなの?)

あなた

(迷惑だって、
こんなに態度に出してるのに、
伝わってないとか……)

あなた

私には関係ないので、
お答えしかねます

笹葉 拓
笹葉 拓
好きな人がいるって
面と向かって言われちゃったけど、
諦められなくてさ
笹葉 拓
笹葉 拓
しつこいと嫌われると思う?
あなた

まあ、私なら即アウトですね。
鬱陶しいと思います

思ったことをそのまま答えたら、
拓先輩は本棚に手をついて、
燃え尽きたみたいに項垂れていた。
笹葉 拓
笹葉 拓
しつこい……。
そっか俺、しつこいか……
あなた

(面倒くさ)

あなた

……まあ、ここでアプローチしなかったら、
想いを知られないまま
終わっちゃうわけですし

あなた

とりあえずぶつかってみるのも、
ありかと

笹葉 拓
笹葉 拓
彼女に好きな人がいてもか?
あなた

そもそも、その好きな人いるって話、
どういう状況で言われたんです?

笹葉 拓
笹葉 拓
気になってる人とか
いるのかって聞いたら、
『好きな人がいます』って即答された
あなた

(うん? それって、好きな人が
拓先輩だって可能性もあるんじゃ……)

あなた

(でも、根拠もないのに
下手に期待させてそうじゃなかったら、
しんどいだろうし……)

あなた

好きな人ってことは、
まだ彼氏じゃないんですよね?
なら、押せば勝ち目があるんじゃ
ないですか

笹葉 拓
笹葉 拓
そ、そっか!
確かに、俺が彼女にとっての
いちばんになればいいんだしな!
あなた

(ちょ、ちょろい……。
どんだけプラス思考なの?)

笹葉 拓
笹葉 拓
ありがとう、なんか元気出てきた
嬉しそうにはにかまれ、
ばつが悪くなる。
あなた

(励まそうと思ったわけじゃ
ないんだけどな)

あなた

悲観妄想ばっか膨らませてないで、
さっさとぶつかる! ヘタレのままじゃ、
一生報われませんよ

笹葉 拓
笹葉 拓
ヘタレ……
撃沈している拓先輩を置き去りにして、
私は掃除を再開した。

***

放課後になると、また拓先輩が
第2音楽室にやってきた。
笹葉 拓
笹葉 拓
あなた! おかげであのあと、
彼女に話しかけられた!
あなた

(そんなこと、わざわざ報告して
なんて頼んでない……)

あなた

(いつの間にか、恋愛の相談相手みたいな
立ち位置になってる気が……)

あなた

(いやいや、そんなつもり
まったくないし!)

ぶんぶんと頭を振って、
私はピアノを弾き続ける。
笹葉 拓
笹葉 拓
あのとき、背中を押してくれて
ありがとな!
あなた

(拓先輩は私が無視をしても
気にしてない)

あなた

(それとも、シカトしてることに
気づいていない……?)

ピアノを弾き終えると、
私は鍵盤から手を離す。

先輩は立ち上がって、
パチパチパチパチッと拍手した。
笹葉 拓
笹葉 拓
俺、あなたのピアノ、
やっぱ好きだ
あなた

……!

あなた

(好きって……心臓に悪い)

言葉がストレートすぎて、
拓先輩はピアノのことを褒めただけなのに、
ドキッとしてしまった。
あなた

……それで? 楽しくお喋りして、
そのあとは?

平常心でなかったからかもしれない。

私はつい、先輩の相談にのってしまう。
笹葉 拓
笹葉 拓
そのあと? またねって別れて──
あなた

はあ!? ピュア男子か!

先輩だということを忘れて、
私はつい突っ込んでしまった。
あなた

そこは『今度オススメの本を貸すよ』
とか、次の約束を取りつけなさいよ!

笹葉 拓
笹葉 拓
でも、また話しましょうって
言ってくれたし……
あなた

そんなん、ただの挨拶でしょ! 
社交辞令だわっ

笹葉 拓
笹葉 拓
そっか……わ、わかった。
次こそ、約束を取りつけてくる!
あなた

具体的な日付も決めること!

笹葉 拓
笹葉 拓
了解! 師匠!
マジで相談に乗ってくれて、ありがとな
あなた

(師匠になったつもり、ないけど……。
でも、なんかほっとけない人だな)

無邪気なまでに私を頼ってくれる先輩が、
可愛く思えてしまった私は……。
あなた

(相当、先輩のピュアピュア男子ぶりに
洗脳されてる)