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第19話

19話 彼女を励ましたくて(拓編)
篠宮 来希
篠宮 来希
勝負下着
あなた

……バカなの?

篠宮 来希
篠宮 来希
ぶはっ、言うと思った
ケラケラ笑っている来希の横で、
拓先輩は必死に下着から目を逸らしていた。
篠宮 来希
篠宮 来希
俺たちより、おにーさんでしょ? 
下着くらいで照れるって……どうなのよ
笹葉 拓
笹葉 拓
バカ! ただの下着なら照れねえし。
それをあなたが穿くと思うと……
篠宮 来希
篠宮 来希
まじか、想像するだけで
赤くなってたのか。
とんだむっつりだな
笹葉 拓
笹葉 拓
……うるさいぞ!
あなた

拓先輩はピュアから生まれた
男の子だから

笹葉 拓
笹葉 拓
お前ら、ふたり揃ってバカにして!
私はくすくす笑い、来希に向き直る。
あなた

来希、ほんとにずれてるけど、
ありがと

あなた

(来希なりに、
励ましてくれたんだよね)

篠宮 来希
篠宮 来希
どーいたしまして
来希は今まで見たことない、
照れくさそうな笑みをこぼしたのだった。

***

そのまたある日の音楽室。

バイトがあるとかで来希はいないけれど、
いつものように拓先輩が私のピアノを
聞きに来ていた。

鍵盤に触れると、
ふとお母さんの記憶が蘇る。
あなた

(そう言えば、コンクールが近くなると、
音楽教室でうまくできなかったところを
よくお母さんがつきっきりで
教えてくれてたっけ)

懐かしさと寂しさが同時に
胸に込み上げてきて、
苦しくなる。

それを表すように、音も沈んでいく。
あなた

こんなんじゃダメだ……

完全に行き詰っていた。
あなた

(私、本番が近くて
追い詰められてるのかも)

あなた

……はあ

ため息をついたとき、
拓先輩が私の手首を掴む。
笹葉 拓
笹葉 拓
……今日はやめよう
あなた

え、それは無理です。
コンクールは1ヶ月後なんですよ。
休んでる場合じゃ……

笹葉 拓
笹葉 拓
行き詰まったときはやらない! 
それで行き詰まってたことも、
忘れられるようなことをする
笹葉 拓
笹葉 拓
そうすれば、頭もリセットされて、
いいパフォーマンスもできる!
あなた

でも……

笹葉 拓
笹葉 拓
あー……もうっ、行くぞ
拓先輩らしからぬ強引さで、
音楽室から連れ出された私は……。

***

なぜか拓先輩とカラオケを
することになってしまった。
あなた

拓先輩って、ときどき
突拍子もないことしますよね

あなた

(保育園に連れていってくれたときも、
いきなりでびっくりしたし……)

笹葉 拓
笹葉 拓
そうか? ほら、歌えって
あなた

はい……

タッチパネル式のリモコンを渡され、
私は渋々歌う。

すると、いつの間にか気分が
スッキリしていた。
あなた

先輩、ありがとうございます

笹葉 拓
笹葉 拓
気分転換になったか?
あなた

それはもう。
おかげで、なんとか頑張れそうです

笹葉 拓
笹葉 拓
……あなたはもう十分頑張ってる。
気を張りすぎないで、
いつものあなたらしく
弾いてればいいんだ
あなた

先輩って、やっぱりすごいです。
その言葉ひとつで、
私を救っちゃうんですから

あなた

(先輩のいいなって思うところが
増えるたび、再認識するたび)

あなた

(やっぱり拓先輩が好きだなって
思わされるんだ)

そのとき、スマホが鳴った。

ディスプレイを見れば、
来希の名前。
あなた

来希から電話だ……。
先輩、ちょっと出てもいいですか?

ボタンを押す前に確認すると、
拓先輩が勝手に電話を切ってしまう。
あなた

なにするんですか!

笹葉 拓
笹葉 拓
今日は俺にあなたを独占させて
スマホごと、手を握ってきた拓先輩の視線が、
心なしか熱かった。