何個もの違和感が重なると、
とてつもない事件がおきることがある。
それがどんなに些細な違和感であっても、自分にとっての多少の違和感なのであっても
それはおこりゆることなのだ。
それを今あなたは身に染みて実感しているのである。
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この場の雰囲気は正しくこおばっている。
それだけ重大な事なのだ。
それだけ起きてはいけないことだったのだ。
何を言われることやらと、歯を食いしばる。
余計なことを言ってはダメだ。もし、踏み外したら.......考えたくもない。
そんな中、この場にいる全員の視線があなたに集まる
変わったことといっても、いつもの能天気なカリム様で、
というか、カリム様のあの能天気な顔以外見たことがない。
あなたは自分の個人の感想を飲み込んだ。
いや、あの姿を見たら誰でも"天使"と思うだろう。
見えなくなるまで手を振り続けてくれたのだぞ?????
天使だった.......(2回目)
つまり、その時カリム様を読んだ"誰か"が犯人の可能性が高い。
ということだろう
あなたはこの状況が"マズイ"と思った。
自分と、その"誰か"。
自分の発言たったひとつで変わってしまうこの現状。
自分も"犯人の可能性がある"と見られているかもしれない。
だいいち、ジャミル様達にとったら
"急に入ってきた新人"
"カリム様と最後に会った人"
あるはずがない。
カリム父(当主様)は冷静な口調で話していたがその手は震えているように見えた。
.......あれ?
何故自分を疑わない。
何故自分の意見だけで覆される状況なのに信じてくれる.......?
善人なのか、善人過ぎではないか?!!
詐欺にあいそうで心配.......
勘が鋭い。
Zさん、もしも自分の"時間"に居たらトレイ先輩やラギー先輩のように、『ママ』という存在になっているよ.......
なんて変なことを考えていた。
改めて自分はKYなのかもしれないと実感しなくもない。
言うべきことなのか迷った、
『どうして自分を疑わないのですか?』
なんて言ったら、、
怪しいと思われるか?
それともただ単に気づいてなかっただけなのか.......、、?
ありえる。
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結局、自分が考えていたことは伝えず時間だけが過ぎていった。
あの場では伝えずらいのだろうと悟ってくれたZさんが後にあなたにもう一度問い直してくれた。
ほんとうに、Themama
って感じがする。と心の中で思っていた。
Zさんが言うにはこうだ。
善人という言葉にピクリと反応した。
「今すぐ訂正するべきだ、」とおもったからだ。
私ではなくZさん、あなたこそ正しく"善人"そして"Themama"
Zさんの言うことには何故かとてつもない"説得間"があった。
Zさんは話を続ける。
自分はまじまじとその話を聞いていた。
あなたの考えはこうだ。
信用してしまったら自分の命を取られるぞ
.......と。
しかしカリム様は光属性である。
例えば、
刺客に命を狙われること
誘拐されること
毒を盛られること
裏切られること
などと、心の中で付け足す。
本当ならそんな体験しなくてもいいはずなのに、カリム様は幼いながらも複雑な事情に絡み合っているのだ。
出したらキリがない.......
Zさんが首を傾け、不思議そうな顔をしていた。が、
あなたはなぜそういったのかを説明するほど"善人"ではない。
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天はもうすっかり真っ暗になっていた。
あまたに光る星たち、
ここまでの絶景は生まれて初めて見たと思えるくらいの美しさ。
その中で、あなたが持っているペンダントもまた、夜空に光る何百年前もの光と同じように
ピカピカと、光っていた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!