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第14話

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2021/03/10 09:32
 結論から述べてしまうと、犯人はあのメイドだった。
























-----------数時間前----------------
メイド
メイド
あぁ…、なんて憎たらしい
貧しい環境育ちゆえ、名前すら付けられなかった彼女。


2日に1回食べ物が貪れれば幸い。
最低、1日を"水"飲みで過ごす日も少なくはなかった。









幸いにも彼女はアジーム家に拾われた。
奴隷のような立場なのかもしれない、


ただ、毎日ご飯にありつくことが出来るのはどんなに幸運なことか。
初めのうちはアジーム家を良く慕っていた。

その人望から雑用係から少しは進級できたと思われる。



ただ、"拾われた"彼女はこの宮殿から出られなかった。

いや、帰る家がなかっただけ、、、



逆を言えば"拾われた"というのは"一生縛られる"ということを彼女は悟った。とのことだ
メイド
メイド
だったら、追放されればいいじゃない。
こうしてメイドは犯行に至ったらしい。
カリム父
カリム父
そんなにもここが嫌いか、
玉座に座りながらカリム父がそう述べる
メイド
メイド
…はい。















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メイド(仮名:カーラ)


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アジーム家当主に問われた。

『そんなにもここが嫌いか』
と。



私は『はい』としか答えようがなかった


国民の生活も見ず知らずゆうゆうと生きていやがる。


民の"幸せ"はこいつらにとっては"普通"とまで言う。




全ての民が幸せになれるように立てた計画は全て民が批判する…


民が苦労出貯めた税は民の為につかわれようとしている。



反乱者以外は…



太陽のようなカリム様。


嫌い…きらい…。


嫌い。






こんな自分が嫌い
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カリム父
カリム父
カーラを宮殿から追放する。
死刑にされなかっただけマシなのだろう。



でも、カーラには帰る家なんてものは無い。
ここにとどまった方が善だろう。


カーラは自分に苦虫を潰すような嫌気が指していた。
メイド
メイド
…でも…
ポツリとカーラは自分自身と語る。





『カリム様に持った毒は植物の腐部からのもの』


『あんなにも、毒に侵されているのでは…』
メイド
メイド
まるで、
まるで、カーラの犯行を見すえて誰かが犯行に手を加えたかのよう。



メイド
メイド
いやいや…
カーラは自分の頬を力いっぱい引っぱたく、
頬はヒリヒリと赤く染まっていて少し涙が出そうだった。






自分の毒の知識がなかったんだ。




そう、ことを片付けた。
従者
従者
……
従者
従者
あの、メイド幸いに。

カリム様のおかげで生き延びたね

この宮殿で聞いた最後の言葉はこれであった。


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