第6話

🍓♡. 6
1,080
2021/01/12 18:55
あなたside
(なまえ)
あなた
ふぅ〜
(なまえ)
あなた
スッキリした!




新しく買ったフリル付きのキャミソールに、


ピンクのもこもこのパーカーとセットのショートパンツを履く。









大好きなジェルくんのお家に泊まる日が来るなんて、なんだか夢みたい…






でももし他のリスナーさんにバレたら大変なことになる。


でもジェルくんは
『私を信用してる』

と言ってくれた。





ジェルくんを画面越しに見ていた時とは違う何かを今感じてるような気がする。



ジェル
ジェル
あ、おかえり!
(なまえ)
あなた
遅くなってごめんね〜!
(なまえ)
あなた
次ジェルくん入るよね?
ジェル
ジェル
ああ、せやな
じゃあ入って来るな!


そう言って彼は廊下へと足を運んだ。




その背中はすごく大きく見えた。




相変わらずかっこいい…








私はすとぷりのライブには3回行ったことがあって、その時見たジェルくんも本当にかっこよかったけど…




今見てるジェルくんは違う『かっこいい』






一緒に話してて楽しいし、落ち着くし。



ジェルくんとしてじゃなくて
一人の人間としてというか、一人の男性としてというか…そんな風な『かっこいい』。






って、あれ…








私のジェルくんへのすきってなんの好き?





推しとしての好き?





人間としての好き?






それとも、













恋の好き……?




(なまえ)
あなた
…っ//



だめだ…だめだめ!





ジェルくんは好きだけど、推しとしての好き。




きっとそう。




そうじゃなくてもそう思おう。







私がこんなこと思っててもジェルくんにはきっと迷惑なだけ。









ジェル
ジェル
あれ、どうしたん?
ジェル
ジェル
なんか泣きそうになってへん?
(なまえ)
あなた
えっ…!?
(なまえ)
あなた
上がるの早くない?!笑
ジェル
ジェル
まあね笑
ジェル
ジェル
あなたちゃんと話したくて!
(なまえ)
あなた
(っ、それは反則だよ…)
ジェル
ジェル
なあなあ、一個気になってんやけど
(なまえ)
あなた
え??
(なまえ)
あなた
なになに?
ジェル
ジェル
あなたちゃんさ、
ジェル
ジェル
なんで宿に泊まる予定だったん?
(なまえ)
あなた
ああ、えっと…!
ジェル
ジェル
??
(なまえ)
あなた
実は、同居してる友達と…その…
(なまえ)
あなた
喧嘩をしちゃったんだけど…!
(なまえ)
あなた
なんか居ずらくなっちゃって笑
ジェル
ジェル
っ、ごめんな!
ジェル
ジェル
こんなこと聞いて…!
(なまえ)
あなた
いや全然大丈夫だよ!
(なまえ)
あなた
私のせいだし笑
ジェル
ジェル
…どこが大丈夫なん?
ジェル
ジェル
あなたちゃん、泣いてるやん
(なまえ)
あなた
……え
急いで頬に触れると、


雫が一滴垂れた跡があった。
(なまえ)
あなた
あ、あれ?
(なまえ)
あなた
ごめんね、私どうしたんだろう笑



笑いたいのに、




彼の前ではこんな姿で居たくないのに、






そう思えば思うほど涙は零れる。



(なまえ)
あなた
ごめんね、みっともないよね…笑
ジェル
ジェル
あなたちゃん










ぎゅっ



















ジェル
ジェル
全然みっともなくないで?
ジェル
ジェル
辛かったんやな
ジェル
ジェル
よく耐えたな
(なまえ)
あなた
じぇ、ジェルくん…?
ジェル
ジェル
俺は役には立てないけど、
ジェル
ジェル
話ならいくらでも聞くで?
(なまえ)
あなた
………っ、…
(なまえ)
あなた
…ありがとう、ジェルくん…!












彼の腕の中は暖かかった。


























久しぶりにこんなに泣いた気がした。












何が辛かったんのか自分でもよく分からない













だけど彼はずっと、









ジェル
ジェル
うんうん
ジェル
ジェル
辛かったな
ジェル
ジェル
大丈夫大丈夫。







って言い続けてくれていた。

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