第15話

同級生の彼と【夏、虎、乙、伏、五】
579
2021/05/15 07:08

夏油《朝礼》

「おはよう、あなた」

今日も教室に一番乗り。真面目な生徒夏油くん。
おはようと返すと何やらニコニコと笑っています。

どうしたのと聞くと、

「いや....今日も可愛いなと思って」

なんてことを言ってきます。

照れてしまうからやめて欲しいので、何でそんな事を言うのと尋ねると、

「好きな子を口説くのに理由なんているかい?」

と朝っぱらからそんな台詞をかましてくる夏油様。
恐ろしい男の子です。























虎杖《授業》

「なぁあなた、見て見て」
授業中、隣の席からヒソヒソ声で話しかけてくる虎杖くん。
なんだろうと思い、覗き込むとスマホを見せて来ました。

「伏黒‼︎‼︎」

画面には、実が若干出ているウニの写真がいっぱい。

唐突なウニの画像に吹き出してしまうあなたと爆笑する虎杖くん。

「ちょっと〜悠仁とあなた〜僕の話聞いてねー」

GTGに見つかってしまいました。























乙骨《訓練》

午前の任務も終了し、クラスメイトの乙骨くんに訓練をつけて貰えることになったあなた。


ですが流石特級呪術師。
全く歯が立ちません。
ついつい自分を卑下する言葉を言ってしまいます。

「あなたちゃんは本当によくやってると思うよ。前に訓練した時よりもずっと強くなってるし」

と、優しい乙骨くん。


でも、周りがどんどん強くなっていく現実に不安を抱いてしまいます。


「これからもっと強くなれるから大丈夫だよ!僕も昔は非力だったから....みんなのお陰で強くなれたんだ。だからあなたちゃんも、僕と一緒に頑張ろうね」

そんなあなたの心に気がついたのか、一緒に頑張ろうと言ってくれる乙骨くん。



......さりげなく“僕と”と言ったのは、本人は意識していなかったようです。


























伏黒《ミニ勉強会》

呪術の勉強や訓練、任務で追われ、なかなか座学の勉強に時間を費やすのが難しいあなた。

誰かに教えて貰いたいと思っても、先生は忙しそうなので、どうすればいいか迷ってしまいます。

そんな時友達の野薔薇ちゃんから、恵くんが頭が良いことを教えてもらいました。

お互いに任務が入っていなかったため、苦手な勉強の部分を教えて貰えることに。


「この解が違ってる。この問題はこの公式じゃなくてこれを当てはめる....ここの式を活用した問題が割と出やすいから、気をつけな」

緊張していましたが、いざ教えてもらうと声色も優しく、指示が的確でとても分かりやすい。




そんな理由で、予定よりも多い範囲を見てもらいました。
忙しいのにごめんね、とあなたが言うと

「......今日は忙しくないから別にいい。俺が暇な時はいつでも付き合う」

と、優しい恵くん。



後日、お礼に自販機でコーヒーを奢ると、
「今日も放課後は空いてるから、もし来たいなら来な」

微笑みながらそう言ってくれました。























五条《放課後デート》

任務で負ってしまった怪我の治療が済み、教室に戻ると、突然あなたを引っ張って連れ出していく五条くん。
ズカズカ歩いていくので、どこに行くのかと聞くと

「あ?スイーツ巡りだよ。お前が行きたいって言ってたんじゃん」

そんな事を言った覚えは全く無いのに、あたかも当然だろ?とでも言うような顔で見てきます。



それからケーキ、チョコレート、パフェやクレープなど、とにかく甘い物を食べさせられました。

普段奢らない五条くんが何故か全て奢ってくれるし、スイーツも美味しいものばかり。

少し照れながらもありがとう、と言うとその場で立ち止まり、少しの間沈黙する五条くん。







「........お前、弱いくせに頑張り過ぎなんだよ。任務で毎回怪我して帰ってくるし、どうでもいい奴の為に命かけるし.......心配かけんな」

耳が真っ赤になりながらそう話してくれる五条くん。


大量のスイーツを奢ってくれたのも、最近妙に優しかったのも、そういう事だったのかと理解しました。



不器用ながらも、本当は誰よりもあなたの事を心配していたみたいですね。

プリ小説オーディオドラマ