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第1話

love u...  J.T
241
2021/07/13 10:00
Juri side
「CLUB」
仕事がないとき、俺はよくクラブに遊びに来る。
暗いから俺だって皆気が付かないし、
気づかれても
キャラ守ってんだなとしか思わないでしょ?
それに雰囲気知っとけばライブとか
次の曲に生きたりするかもしれないじゃん?
これは後付けだけど。
あの日もいつもと変わらない日のはずだった…
Juri
Juri
(今日もあの曲かかるかなぁ…。
でも、最近パーティーロックアンセムが
めっちゃかかるよなぁ。
ジェシーが頭の中によぎって
笑いこらえるの大変なんだよ…)
なんて、
すんごいどーでも良いことを考えてたとき、
バーカウンターに座る
ある女の子から目が離せなかった。
どうやらその子はヤケ酒をしているようで、
泣きながら
大量のショットを体に流し込んでいた。
別にすごい俺のタイプってわけでもないし、
すんごいスタイルがいいわけでもない。
とにかく目が離せなかった。
ほっておけなかった。
Juri
Juri
お隣いいですか?
あなた

あ、どうぞ。

Juri
Juri
なんかあったんですか?
あなた

いえ、何も

Juri
Juri
泣いてるじゃないですか
あなた

泣いてないですよ…

Juri
Juri
泣いてるじゃん
Juri
Juri
俺で良かったら聞かせてください
そうやって何とか君と話す理由を付けて、
朝まで沢山話した。
俺が一目惚れした女の子はあなたっていう子で、
今日は高校時代から付き合っていた彼氏に振られたからはっちゃけてやる!と思って、
クラブに初めて来たらしい。
いつの間にか元カレの話から
君の今までの話になっていた。

ご近所さんに挨拶しようとしたら
電柱に頭をぶつけた話とか、
席を譲ってくれたおばさんにお礼を言おうと思って
イヤホンを取ったら、他の人に座られて
気まずくなった話とか。

どんどん君自身にもひかれていった。
あなたは、北斗と並ぶくらい話が上手で飽き性の俺でも全然飽きなくて。
たまにショットで潤った君の唇とか
髪をかきあげるのを見て、
ドキッとすることもあったけど。
あなた

ごめんなさい、
こんな時間まで付き合わせちゃって。
ありがとう御座いました。

Juri
Juri
ごめん、
俺まだあなたちゃんと居たいんだよね。
あなた

あ、でも…

Juri
Juri
いい、すぐじゃなくて。
これ俺の番号。
好きなとき連絡してよ。
あなた

ありがとう御座います。
えーっと…090………

Juri
Juri
言うな!
あなた

へへ、すみませんw

ちょっとしたギャグセンもある。
これからどんどん君に落ちていくんだろうね。
Juri
Juri
今度は俺の話も聞いてね

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