第5話

要らない
1,008
2018/08/12 11:10
MG 『あなた居るか?』
『はい。』
MG 『社長がお呼びだ。』
『分かりました。』
私が出ていくだけでみんな笑顔になるとか。
どんだけ嬉しいんだよ。
別にいいもん。
私に仲間なんて元々いなかったみたいだし
だって。出会ってすぐの女を信じたんだよ。
まぁ、途中からみればそうなるだろうけど
自分らはペラペラ喋りやがって
私の言うことなんか聞かず
自分の言いたいこと
べちゃべちゃいいやがって。
義務教育で習わなかったのかしら
人の話はちゃんと聞きましょうって。
とんなこんなで
頭の中で彼らの愚痴を言ってたら
社長室まで着いた。
コンコンっ
『失礼します。』
社長『おー。よく来た。』
『話というのはなんでしょうか。』
社長『そこに座ってくれたら話すよ。』
『はい。』
私は社長に指定された椅子に座る。
『では、話というのは。』
社長『最近笑わなくなったな。』
『....』
『社長が見てないだけで私ちゃんと笑ってますよ』
と。作り笑顔を見せる。
『アイドルだから作り笑顔上手いなぁㅋㅋ』
『....』
社長『俺が気づいてないとでも思っていたか?』
『知っていたのですね。』
『ならなぜ!!!!なぜ、私をすぐ助けなかったのですか....』
社長『それは....』
『もう、いいです。私はSMに戻ります。』
社長『待て!』
社長『俺がどれだけ君を手に入れたかったか分かるよな?』
『はい....』
社長『お前はSMでデビューするつもりだったのに俺はお前をここに連れ出してきた。事務所に5億も出してな。』
社長『それだけ俺は君が欲しかったんだよ。SMに戻るなんて言うな。』
社長『メンバーに誤解されていじめられて辛いし苦しいのは分かる。遅れてごめん。』
『いいえ....こちらこそすいません....』
社長『あなたに質問したいことがある。』
社長『君は舞台に立ちたいか?』
『もちろんです。』
社長『観客全員を自分の色に染めたいか?』
『はい。』
社長『君はこの業界に残りたいか?』
『当たり前です。私はファンの方々が1番大切なんです。自分の命より。』
社長『そうか....』
社長『防弾少年団を脱退して、ソロデビューしてみないか?』
『え....?』
社長『嫌か?』
『いいえ。やらせてください。』
社長『よし。メンバーには俺から伝えておくよ。君は明日から別の部屋でソロデビューで最初のレッスンをしてもらう。』
社長『そして、メンバーと住んでいる家から出て、この高級マンションに行きなさい。』
『ありがとうございます....』
まさか、この話を誰かが聞いてたとは
私は知らなかった。

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