「あぁ…」
「…ね、ねえ…」
「ん…?」
「も、もうこんなことするのはやめよ…?」
「……お前はそれで良いんだな?ならもう相手にしねえけど。」
私は幼馴染のマサイと肉体関係に陥ってしまった。彼氏と別れてすぐのこと。
一番近くにいて、一番私のことを理解してくれてるマサイ。
"一度だけなら…"
この言葉のせいで肉体関係に陥ってしまったのだ。別れた彼の体が恋しかった。あんなに愛し合っていたのに…なんて後悔することも多々ある。でもここまで来てしまったもの、あなたを好きになれば問題ない。
そう思っていたけど…やはり「幼馴染」という枠から外れてくれないのね、あなたは。
恋人として見れない。
あなただってそうでしょう?
"……お前はそれで良いんだな?ならもう相手にしねえけど。"
もうダメだってわかっている…けど。
「相手してほしい。私のこの気持ち、満たしてください…」
辛くなったら死ねばいい。死ぬ方法なんかいくらでもある。
そんな軽い気持ちで私はまた彼と二人で夜を共にした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!