tzuyu story
問に こくりと頷くと
途端に破顔させてどこかへ駆けて行った ...
その、数分後 .
語尾にハートが見えるほど
楽しげな言葉とともに
언니 の後ろ姿は小さくなっていく
取り残されたのは 私と、泰亨先輩 .
ハンカチを渡すと
繋がりが途絶えてしまうと思えて
咄嗟に出た 「 嘘 」
自分でも理解しきれないまま
応えていた
食い気味な私のようすに
ふわりと微笑む泰亨先輩 .
すると
笑顔とともに返ってきた言葉は
私の予想を大きく上回っていて .
もしここで No と答えたら
どうなるのだろうか
関わりはなくなってしまう?
それは __ 。
次の瞬間 私は咄嗟に
「 やらせてください 」 と答えていた .
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!