太輔は、2時半ごろと言って、出ていった。
私は書類を読み始めた。
アメリカ移住について
なんか、大きなプロジェクトだったんだ、、、
私にできるのかな、、、
パスポートの取り方
戸籍か、、、
太輔にはまだ、ちゃんと言えてない本当の親の話
育ってきた施設
面談の日程
ひとりで行かないといけないのね、、、
あたしの良し悪しで、太輔の人生が変わるの?
茶色の封筒を覗く
中にはさらに、2つのクリアーファイル
薄いピンクと薄い青
ピンクは、胃潰瘍の話
吐血量
とか、
潰瘍サイズ
とか、、、
まるでゴキブリを見るかのような顔で見てた。
ピンポーン
ピンポーン
ピンポーン
しつこ。誰?
ん、、、この感じ、
心と頭のバランスが今、取れてない感じがすごくする。
ピンポーン
ピンポーン
ピンポーン
ピンポーン
ピンポーン
連打かよ、、、
あれ?こんな連打、、、誰?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!