第30話

30
1,062
2019/03/26 10:59
たくちゃんは最後まで静かに私の話を聞いてくれた
泣いている私の背中をさすりながら
タクヤ
ごめんね、辛いの思い出させちゃったよね
あなた

んーん、いつかは話さなきゃいけない事だから、

タクヤ
そっか、
あなた

小さな命ひとつにでも価値がある。その事を知ったから、殺処分、なんて残酷な言葉がこの世からなくなればいい。そんなの、ママの事を祈った時と同じで儚く消えちゃうんだろうなって思った。でもそれでも一匹でも多くの命を救いたい。だからこうやって保護してるの。

タクヤ
そっか。あなた、
あなた

ん?

タクヤ
辛い時はいつでも東京来なよ、無理して学校通う必要ないよ、
あなた

でも、

タクヤ
頼りないかもだけど、あなたと一緒に生活できるくらいのお金ならある、あなたが不安なら一緒に現場について行ってでもいい、こんな弱々しい女の子ほっとけないよ、
あなた

迷惑かけたくない

タクヤ
辛いときに頼ってくれない方が迷惑
、、ん、(ポケットから取り出し)
あなた

ん?なに?

タクヤ
俺ん家の鍵、あと俺ん家の住所
あなた

え?

タクヤ
おいでよ、いつでも待ってる
もし1人が嫌なら下に書いてある住所、俺の実家
あなた

、、うぅ、

タクヤ
好きなだけ泣きな、(抱きしめ)
今までよく耐えたよ
あなた

辛い時にっ、、高一の時にっ、、超特急っ、とっ、、出会って、、元気もらってた、、

タクヤ
そっか(頭撫で)
あなた

超特急と、、出会えてよかった、、

タクヤ
お母さんはあなたが俺らと出会うきっかけを与えてくれたのかな(頭撫で)
あなた

え?

タクヤ
あ、いや、お母さんが植物状態になっちゃったことに感謝してるとかじゃないよ?
あなた

わかってるよw
たくちゃんは優しいからそんなこと言わないでしょw

タクヤ
そっかw
、、もし、お母さんが今生きてたとしても、意識がまだ戻ってない時にあなたが超特急と出会ってたかもしれない、そしたら今こうやって一緒にいられたかもしれない
あなた

うん、、お母さんのおかげ、、ちょっと楽になれたかも、

タクヤ
そ?
あなた

うん、神様って気まぐれだねw
意地悪したり優しかったり

タクヤ
そ?w
あなた

うんw
なんかそう思うとたくちゃんが神様に見えてきたw

タクヤ
え、なんでw
あなた

いや、ツンデレ、、w

タクヤ
いや、w
あなた

ツンデレだよね??

タクヤ
ちげぇよw
あなた

ふふ、

タクヤ
お前が笑ってくれればいいやw
あなた

優しーね

タクヤ
いつもだろ
あなた

いつもつんつん

タクヤ
うるせえよ
あなた

あ、ねえたくちゃんって一軒家?

タクヤ
うん、あ、動物連れてきて大丈夫だよ
あなた

やった!

タクヤ
あ、じゃあ明日一回東京帰って今度は車で来るわ
あなた

え?!

タクヤ
大きい車で来るからそれに乗せて東京行こ
あなた

うん!じゃあ私明日大学辞めるって言わなきゃ

タクヤ
一人で大丈夫?
あなた

うん!瑠蘭に連絡しなきゃなー、、

タクヤ
友達?
あなた

腐れ縁だよw
幼稚園の時から一緒w
私が辛い時もそばにいてくれた大切な幼馴染
もう会えなくなっちゃうのかー

タクヤ
たまに会いにくればいいじゃん
お母さんお父さんのお墓は?
あなた

おばあちゃん家の近く

タクヤ
じゃあお墓参りとかおばあちゃん達に会いに行ったりとかで帰ってこようよ、俺もお墓行く
あなた

え?!

タクヤ
あなたとお付き合いさせて頂いてます、って挨拶する
あなた

ふふ、わかった、一緒行こう

翌日、朝早く5時くらいからたくちゃんは空港に向かって7時の便で東京に帰ったとか
大きい車を借りて福岡向かってるよーとか
いちいちLINE入れてくるとこかわいーなーw
LINEでメンバーみんながこれからディズニー行くってとこであったらしくて俺がいる時に行くとかして欲しかったなーとか妬いてるとこも可愛くてついついニヤッとしちゃう
そしてインターホンがなったのは14:43
タクヤ
行くよー
動物達をケージに入れて置いたから車に乗せるだけ
このお家はまた今度来た時に片付けて売ることにして
動物達を車に乗せ終え
あなた

色々あったけど思い出が詰まってる家だったな、

タクヤ
ここ、売らないで残しとけば?
あなた

え?

タクヤ
だって素敵な家だよ?
あなた

んーじゃあそうする!

たくちゃんの一言でお家は残すことに
タクヤ
じゃあいくか
あなた

うん!

がちゃ
瑠蘭
あなた!!!
あなた

瑠蘭?!

瑠蘭
あんた急すぎるのよ!
あなた

ごめん、、

瑠蘭
もー!もっと遠くなっちゃったじゃんかー!
あなた

ごめんね(抱きつき)

瑠蘭
うぅ、、いつでも戻ってきなね
あなた

うん、幼稚園の同窓会、今度決まったら言ってね、絶対戻ってくる、

瑠蘭
うん、、
あなた

今度また命日に戻ってくるから、

瑠蘭
うん、あなたはちゃんとおじさんとおばさんの分まで生きるんだよ!
あなた

うん、ありがとう

瑠蘭
でも、おばさんはまだ生きてる
あなた

え?

瑠蘭
あなたはおばさんが植物状態になっちゃったから臓器移植許可したでしょ?
あなた

うん、、?

瑠蘭
おばさんの臓器は臓器移植されてまだ生きてるんだよ!
あなた

うぅ、、

瑠蘭
あなたの心の中ではおじさんもおばさんもそばにいる
あなた

うん、

瑠蘭
だからあなたは1人じゃない、彼氏さんだっている、頑張るんだよ!あなたなら大丈夫!
あなた

ありがとう、、

瑠蘭
たくやさん、、でしたっけ?
タクヤ
はい、、?
瑠蘭
あなた、大丈夫って言ってても全然大丈夫じゃなくてSOS出すのが苦手で長年一緒にいる私でもあなたの隠してることに気づかないことがあったりするんです
だけどちゃんと気づいてあげてください
無理に話を聞かなくてもそばにいてやってください
あなたは弱いから
あなたのこと、幸せにしてあげてください
タクヤ
わかりました
あなた

ありがとう、じゃあね、瑠蘭

瑠蘭
うん!いつでも帰ってくるんよ~
あなた

うん!

私は車の中で泣きじゃくった
















長くなってしまってすみません🙇‍♀️💦

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