私は急いで携帯電話を取り出し救急車を呼んだ
3ヶ月前の記憶が蘇り悔しくなった
『はい、もしもし』
数分後
『聞こえますか?』
母の返事はない
『もしもし、』
病院と電話がつながり、母は救急車で運ばれた
私はだんだん立っていることが辛くなってきた
私のそばには救急車で駆けつけてくれた人がいて私を支えてくれた
『ゆっくりでいいから病院へ向かおうね』
そう言って背中をさすってくれた
その人は優しい女の人だった
数分後
『落ち着いた?』
『じゃあ病院行こうか、』
ママ、お願いだから、、
『意識はなかった、、
ただ、心拍数は普通だった、
まだ倒れてから時間が経ってないのかも、』
『ストレスが溜まって倒れることもある、
それだったらいいけど確実に治る訳では無いかもしれない』
『先に言っておかなきゃいけないね、、
あなたちゃん、』
『お母さん、今手術してる』
『だけどさっきも言った通り確実に元に戻る確率は低い』
『もしかしたら
植物状態になっちゃうかもしれない、、』
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。