望葵side
陽菜とわかれて家に帰ってきた。
そう言っても「おかえり〜」と言う優しい声は返ってこなかった。
お姉ちゃんはもう家にいないという現実がつきつけられる。
大丈夫、お姉ちゃんは帰ってくる。大丈夫。
そう言い聞かせるしかなかった。
\ピロン/
誰かからLINEがきた。
誰だろ...
LINEを開くと『廉』の文字。
は?あいつに連絡先なんか渡したっけ?
廉『のーあち!』
「誰?永瀬??」NOA
廉『誰?って酷くない?永瀬廉だよ、、明日さ、遊びにいこ?』
「え、なんで」NOA
廉『いいじゃん、別に!』
「てかさ、なんで私のLINE持ってんの?」NOA
廉『えっとね、紫耀にもらった』
「紫耀?!あいつーー!💢」NOA
廉『怒んないでwとにかく遊びに行こ!』
「え〜、考えとく」NOA
廉『分かったー』
明日かぁ...
そういやもうすぐ5月24日だ...
莉子の命日...
お墓行かなきゃ
永瀬と遊ぶのかぁ... 別に嫌じゃないんだけど
あの人は何考えてんだか分かんないし、
\ピロン/
また永瀬?
違う、「れん」は「れん」でも目黒くんだった
目黒くんとはこの前交換したばっかだし
目黒くんの方から連絡してくることなんてなかったのに...
どうしたんだろう
Ren『明日って暇?』
「うん、まぁ、」NOA
Ren『じゃあさどっか行かない?』
「え、、」NOA
目黒くんがこんなこと言うなんて思わなかった。
いっつもクールだし...
まぁ、優しいけど
Ren『だめ?』
「だめじゃ」NOA
「ない...」NOA
Ren『うん、そう言わないとなんかしてたかも』
「なにそれ、こわ」NOA
Ren『とにかく決まり!』
「あ、待って!永瀬がいる...」NOA
Ren『永瀬って、廉のこと?』
「そうだよ」NOA
Ren『あ、じゃあ3人だとあれだし、しょっぴーも誘うわ』
「しょっぴー?いいね!楽しみ!」NOA
Ren『じゃあまた』
「うんっ!」NOA
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。