第11話

依存
1,739
2021/05/04 10:47
バレー部の朝練が終わったのだろう、
ボールの弾む音が無くなり
話す声が小さくなっていく
あと15分でチャイムが鳴る、







戻らなきゃ
そう思いドアを開け女子トイレから出る









外に出た瞬間目の前には"大好き"なあの人














大好きで











愛おしくて










でも今は会いたくない人












鉄朗が立っていた












鉄朗:「おじょーさん、」










あなた:「なんでここに?」







鉄朗を見た途端涙が溢れてきた








鉄朗:「なんでってねー、自分の好きな女が落ち込んでて来ない男はいないでしょ?」










"好きな"女?










あなた:「……だ、 ……に、…。」








鉄朗:「おじょーさん、?」









あなた:「嘘だ!浮気してる癖に!……」









鉄朗:「おじょー、、、さん…?」







いつものようにへらっと笑う鉄朗が今日は嫌だ







あなた:「鉄朗なんか嫌だ!嫌い…嫌い!大っ嫌い!!」






そんなの嘘、










嫌いになんてなるわけない











嫌いになんてなれるわけない
だけど、これといった趣味もなく鉄朗のため"だけ"に生きてきた私は













突き放して、、、これから何を目的に生きればいいんだろう

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