第22話

ご飯の温かさは人数の多さで温かくなる。
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2020/07/30 09:01


ピーンポーン


「おう。皆お揃いか?」

「はい!」

「んじゃ,入りな」

「「『お邪魔しまーす!』」」



「あらあら,もう来たんやね〜。後ちょっと待っとってもろてえぇかな?」

「「「もちろんです!」」」




『おばあちゃん,何か手伝おか?』

「えぇよ,あなたちゃんも合宿で疲れとるやろ?」

『えぇねんえぇねん,疲れるんはいつもの事やし,私おばあちゃんの事大好きやで,いっぱいお話ししたいんや』

「そう?ほな,一緒におむすび作んの手伝ってもらおうかね」





「あなたちゃんはほんまにすごい子やな〜」

『え?』

「家事も勉強も運動も出来て,おまけに美人さんで,あなたちゃんがお嫁さんになった時の旦那さんは幸せもんやな〜」

『そうですかね…//』

「最近はどう?学校も部活も,上手くいっとるんか?」

『……はい,絶好調です。』

「それは良かったなぁ。信介達はどうや?皆仲良おしとる?」

『仲がいいのは元からですし,暇がないと思いますよ。私も皆の面倒を見るのが楽しいです』

「あなたちゃんは,皆から愛されとるなぁ」

『はい!』

「なんか,もう1人の孫と話しとるみたいやわ」

『私もです笑』



「北ー,お前の箸これやろー?」

「…」

「おい,北ー?」

「え?」

「なんや,さっきからぼーっとして」

「見てみぃ」

「?」

「ばぁちゃんが幸せそうに笑とるわ」

「ほんまやな」

「あなたちゃん,本当にすごい子や…」





「ふふっ。でも,孫と話しとるんでもえぇけど,孫の未来のお嫁さんと一緒に料理するって言うんもえぇかもなぁ」

『え⁉︎』

「あなたちゃん,びっくりし過ぎやで〜」

『だってそりゃ…//』

「冗談や。あなたちゃんはちゃんとした相手見つけるんやで」

『は,はい!』

「ふふっ」





「あなたちゃん,おばあちゃんにいじられとる」

「(さっきの,"孫の未来のお嫁さん"ってどう言う事や?)」












「おい,ツム」

「…zzz」

「こいつ,今から飯やってのに寝やがった…」


「北さん」

「ん?」

「ツムが寝ました」

「……まぁ合宿終わりやでな…ばぁちゃんらが終わるまで寝かしとき」

「はーい」





『皆ー,できたでー!』

「「「わぁい‼︎」」」









「腹いっぱいや…」

「歩けるかな…」

「限度ってのが2人にはないの?」

「「だって腹減ったったんやもん…」」

「へー。(そこまで双子だからって合わなくても…)」


『ツム兄,サム兄,早よ持って来てな!』

「「はいはーい…」」

『やないと,アイス抜き』

「「持って来まーす!」」

「(あなたちゃん,犬使いみたい)」



『今日はありがとうな,おばあちゃん』

「いえいえ。皆もお疲れさん」

『北さんもありがとうございました』

「おう,こちらこそありがとうな」

『はい』

「ばぁちゃん,後は俺らに任せな。向こうで休んどり」

「はいはい,ありがとうね」



「あなたちゃん」

『…』

「女バレのキャプテンやるんやろ?」

『なんでそれを…』

「なんとなく,そんな気がした。迷っとるって聞いて,急に笑顔になったから」

『…はい。キャプテンやります』

「そうか。難しい世界やないのはあなたちゃんも分かっとると思うけど,頑張りぃな」

『はい…!』

「俺らはもうすぐで引退や。いつまでもあなたちゃんに不満をかけることになるけど…男子の方もよろしくな」

『それは任せてください。ツム兄らがいる限り,安心できませんので』

「そりゃそうやな」

『…ありがとうございました』

「何がや?」

『北さんのおかげでもあるんです。キャプテンやろうて決めたんは』

「俺の?」

『"1人じゃない"って"いつでも待っとる"って言ってもらって,すごく肩が軽くなったんです。更に重くなるかもしれませんが…』

「大丈夫や。あなたちゃんなら出来るで」

『はい!』











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