第34話

文化祭 当日
513
2021/03/08 08:56
文化祭 本番








「稲荷崎高校文化祭に,ようこそ!」

「文化祭お馴染みの,球技大会の会場はこちらでーす!」


「今年の球技大会は,午前はバスケで午後はバレーだって!」

「バレー,侑君居るかなー?」

「治君が優先だからね!」

「バカ!一番は,あなたさんでしょ⁉︎」





「うわ…人多いなぁ…」

「やな」

『ミスコンとか…嫌やなぁ…』

「「は?」」

『え?』

「ミスコン?」

『おん。クラスから一人,ミスコンの参加者出さなアカンって,言われとったやろ?』

「なんか…そんな事言われとった気が…」

「出るん⁉︎」

『強制やったけどな…"やれ!"ってしつこかったんやもん…』

「「アカーンッッ‼︎‼︎」」

『は?』

「早ぅミスコンの投票しに行かな!」

「あなたが一位に決まっとる!」

『……アホ兄…』



「ホンマやね」



『!』

「「あ,」」

『北さん!』

「よっ」

「アラン君!」

「連れて来たんやで。」

「「『?』」」





「あなたさーん!」






『あ!翔陽君!』

「お久しぶりです!」

『久しぶりー!』

「オッス」

『影山君も,久しぶり!』

「…っス」

『月島君,山口君も!』

「久しぶり。」

「久しぶりです」

「北さんに送ってもろたんか?」

「はい!」

「電車とかで行くって言ったんスけど,北さんの…」

「顔が怖いんやろ」

「な。」

「は,はい…」



「何か言うたか?」



「「何にもー!」」

『アホかね…。』

「あなた,行こ」

『あ,月島君』

「ツッキー,あなたに会いたがってたんだよ」

「うるさい。余計な事言わないで」

「ごめんツッキー!」

『そっか。ありがと!』

「…お兄さん達,大丈夫?」

『おん。まぁほっといてもすぐに来るやろうし』

「なら行こ。日向達も面倒くさいし」

「抜け出そう!」

『え?』

「道案内して欲しいの」

『あー,えぇよ。行こ!』





「ほな,俺らが案内したるわ!」

「こっちやで!」

「行くでー,あなた!」

「…あれ?」

「サム?」

「あなた,どこ行ったんや?」



「あなたちゃんなら。」



「北さん…」

「烏野のブロッカー君とどっか行ったわ。」

「「…」」

「月島の事ですか?」

「おん。その子や。」

「「…」」

「山口も行ったみたいだな」

「「…」」




は?




「「何でおいてくんやァァァア⁉︎⁉︎」」



「え,宮先輩⁉︎」

「2人とも宮だよ。ボケ日向」

「わーってるよ!」

「全く…相変わらず妹離れしとらんなぁ」

「あれ何て言うんでしたっけ?」

「シスコン。」

「あ,それです!」













「凄いね,稲荷崎の文化祭」

『今年は球技大会があるで,とかツム兄らが言うとったなぁ。』

「全く…日向達も,何も僕達まで連れて来なくても…」

「え,嬉しがってなかった?」

「嬉しがってない。」

「えー…?」

『ふむ…どこ行こうかなぁ…』

「あなた達は,バレーの大会出るのに準備とかしないの?」

『え,何で?』

「何でって…出るんでしょ,試合」




『だって,私らが勝つもん。そんなのいる?』





「「!…」」

『嘘嘘。冗談やって!ちゃんと後でするよ!』

「だ,だよね…」

『まだ時間あるでな…ケーキ食べに行く?』

「ケーキ…!」

「ツッキー,喜んでる」

「煩い…」

『私の友達が,お菓子作りの名人でな。その子が作るショートケーキが美味しいんよ』

「行こ。」

『はいよっ!』

「(ツッキー,即答だな。)」






プリ小説オーディオドラマ