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第32話から 別パターン
キラキラと虹色の光が舞っているのが美しい。
しかし…そんなのは一瞬で。
次の瞬間には…
焦げ臭い匂いがしたかと思うと綺麗な虹色の光はどす黒い煙へと姿を変えていて…
目の前が真っ黒に塗りつぶされた。
嗚呼、、、失敗。ほんまに、ごめんなさい。
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意識が覚醒して、目を開く。
あれ…?僕…死んだはずなのに…
周りを見渡すと、僕が求めていたみんなが寝転がっていた。
今までと何にも変わらない。
いや、流石にそんなことはなかった。
会議室にいたはずなのに上や横を見れば見渡す限りの青い空。
下を見ればふわふわとした雲。
まるで、天国みたい。
声をかける。
生きてるんかな…?
みんな、起き上がって周りを見渡している。
喜びが込み上げてきた。
「殺してしまったはずなのに。」そんなのはどうでもよかった。
みんなが生きているなら、なんでもいい。
眩しいくらいの光が優しく僕たちを包み込んだ。
【完】
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!