第3話

E p i s o d e . 2
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2025/02/26 06:20 更新
 
ある夜のこと。

あなたをこの店へ連れてきたおじいさんが亡くなりました。
 
(なまえ)
あなた
(おじいさん……)
 
それでもやっぱり、あなたから涙は出ません。
 
心は誰よりも泣いていました。

でもいつも、顔は少し微笑んでいて、眉もふっと上がっているのです。
 
店主
どーすっかな……
 
店主は、あなたの行き先を考えているようでした。

おじいさんが大切にしていた人形ですから、もういらないのでしょう。
 
どこへ売られるのかしら。

そうなればもう、ドットに会うことは叶いません。
 
店主
坊主が気に入ってるからなぁ、置いとくか
 
どうやら、まだここに座っておくことはできるようです。
 
(なまえ)
あなた
(でも、もうドットくんは帰ってこないかもしれない)
(なまえ)
あなた
(それならいっそ、またどこかへ行く方がマシだわ)
 
夜中の店内で、動かない身体とそう考えていました。
 
「助けてあげようか」
 
どこからが声がします。
 
(なまえ)
あなた
(誰……?)
 
目の前にいたのはおじいさんでした。

幽霊でしょうか。

夢でしょうか。
 
(なまえ)
あなた
(おじいさん、どこへいったの?)
 
「星になったんだよ」
 
「お前を作った人に、挨拶した」
 
(なまえ)
あなた
(星……?)
 
世界一腕のいい人形職人は、なぜあなたを作ったのでしょうか。

それは、16歳の娘がこの世を去ってしまったからです。

娘に似た人形を作り、自分を慰めようとしました。
 
しかし、人形職人はすぐに、娘の後を追うように亡くなりました。

その後、その人形の美しさに見蕩れ、あるお国のプリンセスの元へ届けられたのでした。
 
「お前の願いはなんだい?」
 
「言ってごらん」
 
(なまえ)
あなた
(私の、願い……?)










(なまえ)
あなた
にんげん、に、なりたい……
 
はっと口元に手を当てました、話せる。

それに、そもそも手を口元に当てるなんて行為もできる。

白い星のような細やかな光があなたの周りに集まると思うと、静かにあなたは立ち上がりました。
 
視界が高い。

自由に動ける。

人間になったのです。
 
(なまえ)
あなた
わぁ!
 
あまりの嬉しさに、あなたは歌いだしました。
 
When you wish upon a star

Makes no difference who you are

Anything your heart desires

Will come to you
 
輝く星に心の夢を

祈ればいつか叶うでしょう
 

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