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第69話

🖤
散乱した部屋と、少しの血の匂い。


傷ついた皆の姿。


なんの被害のない、私。


申し訳なさに涙が出そうになった。


それでも泣かなかったのは、ここで泣いてしまえば本当に身勝手な人間だという自覚があったから。


テヒョン
テヒョン
・・・何もされてないか?あなた



息を切らしながら、髪を乱しながら、そんな優しい言葉なんてかけないで欲しい。


いつだって余裕でいるくせに。


いつもなら構わずに近づいてくる癖に。


そんなふうに、躊躇いがちに近づいて来ないで。


ジョンハン
ジョンハン
・・・っ、待てよ



絞り出すように部屋に響いたのは、お腹を抱えるジョンハンの声。


その声に、テヒョンが足をとめる。


ジョンハン
ジョンハン
お前らにあなたを護る資格があるのか?



誰も返事をしない。


テヒョンも、扉の前で2人の決着を見守っていた6人も。


ただ、戸惑いという表情だけを浮かべていた。


ユンギ
ユンギ
どーゆう意味だよ、深海



やっと言葉を噛み砕くことが出来たのか、ユンギが低い声を出す。今までに聞いたこともないような。


ただ、"深海"という言葉が、どういう訳か私にも痛く響いた。


そう呼ばれたジョンハンの気持ちを考えたら、息が詰まった。


ジョンハン
ジョンハン
お前らの情報網があまりにもお粗末すぎるってことだよ



痛そうに顔を歪めながら、ジョンハンはゆっくりと立ち上がる。


切ってしまったのか、その口元には血が滲んでいた。


ジョンハン
ジョンハン
必死になって助けに来たのはいい。だけどお前ら、一体あなたの何を知ってる?知ろうとしたか?調べようとしたか?
ジョンハン
ジョンハン
あなたがどうして、決別を決めたか。お前らのしてることは偽善って言うんだよ



ひんやりと、背中が凍る。


一体何を言おうとしているのか。




















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