「どうしてこんなことに…」
ジョングクはうなだれる
そして顔を上げる
目線の先にはあなたと二人でイチャイチャしようと思っていたソファーに
ジミンとホソクがあなたを挟んでキャッキャッしている
なんで…?なんでこんな状況になってるのか…
「いや~ジョングギ、かなりいい部屋取ったなぁ」
赤ワインを片手にユンギがジョングクに話しかける
「シュガヒョン…」
「あなたヌナ、今日は前回とまた違う雰囲気だよな?大人っぽいというか…」
「メイクをしてるんじゃない?」
「え!そういうこと?じゃあこの前韓国で会った時、ノーメイク!?やばいね」
ユンギとナムジュンもキャッキャッしている
「ジョングガー!ルームサービスしていい?お菓子が食べたいよ~」
ジンはメニューを見ながら言う
「ヒョン、頼んでもいいけど受け取りはヌナにしないとまずいよ?」
テヒョンが答える
「あ!確かに!さすがだな、テヒョン」
「~~ヒョンたち~!」
ジョングクが急に叫ぶ
みんながその声をするほうを見る
「なんで俺たちの部屋にヒョンたちがいるんですかぁ~」
ジョングクは明らかに不機嫌に叫ぶ
「ヤージョングガ、ヌナを独り占めしないでよw」
ジミンは言う
「せっかく日本にきたんだから、一目会わないとだめだろ!お前のヒョンとして」
ジンは言う
「もう一目会ったじゃん~」
「これ飲まなきゃ。一緒に」
テヒョンは嬉しそうに持ってきたワインを掲げる
『わ!私も飲みたい!』
あなたは言う
「あなた~」
ジョングクは呆れたようにつぶやく
「ジョングギ、機嫌直せよ~wここ譲ってやるから」
ホソクは立ち上がってあなたの隣のスペースを開けてあげた
ジョングクは「お!」と顔をしてソファーに近づく
と、その瞬間テヒョンがあなたの隣を陣取った
「!!」
「次は俺の番~w!ヌナ今日なんかいつもより綺麗だね!」
『テヒョン~!久々!そうなの!w今日はメイクしてるのよ~w』
あなたは構わずテヒョンに答える
それを見てジョングクは眉間にしわを寄せた
~~~~
ジョングクが完全に拗ねている
防弾少年団のメンバーがわざわざ挨拶に来てくれて
みんなでワイワイお酒を飲んで、ライブの感想や裏話など話してくれる
その話は本当に楽しくて、改めてメンバーみんなが
すべてのものを賭けて頑張ってきてることがよくわかる…
私も早く彼らのファンになりたかったなぁ…
その中で完全に口をすぼめて、ぼーとした顔をする人がいる
私の彼氏
完全に拗ねているのだ
か…可愛すぎる
あまりにも可愛いから向かいから見ておきたかったけど
少し可哀想に感じて来た
『ちょっとおトイレ…』
あなたは立ち上がってトイレに向かう
『ジョングギ』
あなたは彼を呼ぶ
ジョングクはビクッと反応してあなたを見る
あなたは手招きをすると、すぐにジョングクはあなたの傍に行く
みんながいるリビングから離れて
二人はバスルームに行く
『グク~拗ねてるの~?』
あなたは優しい顔でジョングクの顔を覗く
「だって…せっかくあなたと二人でいたのに…」
可愛い…あー抱きしめたい!
『ふふ…そうだねw。でも、私メンバーみんなといて楽しいよ?ジョングクもそうでしょ?』
「そうだけど…」
『せっかく来てくれたから、もう少しみんなでお酒飲も?』
「でも…」
ジョングクはつぶやく
『でも?』
「あなたが遠くに座ってるのは嫌だ。俺の隣にいてよ…」
もう無理…可愛すぎる
あなたはジョングクを抱きしめる
『フフ…わかった…』
「本当にー?みんながあなたを取り合うからそれは本当に嫌なんだよ」
ジョングクはあなたを抱きしめ返す
「あとでゆっくり二人で凄そうな」
ジョングクは笑ってあなたの手を引く
さっきまで子供のように拗ねたのに
急に男らしく広い背中を見せてくる
あーー…本当に彼は魅力的だなぁ
あなたはクスッと笑うとジョングクに手を引かれてリビングに戻る
そして、ジョングクの隣に座って身を寄せて
メンバーの話を楽しく聞いた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。