1日前...
父の部屋の手前まで行く
(使用人)零様、どうぞこちらへ
(使用人)...
(使用人)あまり...芳しくありません
現在
この2人は零が小さい頃からの世話役である
数分後...
・赤い着物に金の帯
・背中には神門家の家紋が入っている
・髪はまっすぐストレートに下ろしている
パシャ📷✨ パシャ📷✨
禪院家
「あら、お久しぶりですね」
「えぇ、そちらのお家の活躍よくお聞きしますよ」
「いえいえ、そちらこそ」
ザワザワ
零を筆頭に隣を白狐、後ろを百合と花蓮がついて歩いている
「おい、誰だあの娘は」
「見たことないな...っ!あれは神門家の家紋」
「それにあの狐...神門家でも長年扱えなかった式神だろ」
その場にいた全員、零の美しさに圧巻されていた
零は席に座り、白狐は零の周りを囲んで伏せている
「あの子は恐らく神門家の次期当主だ」
「神門家の当主は関わりづらかったからな、今のうちにあの子に取り入っておくのもありだぞ」
よその家の男2人が小声で話している
(白狐)ガルッ...
ドシッ
零の隣に腰掛ける直哉
(白狐)ガルルルル...
毛を逆立てて直哉を威嚇する白狐
白狐の頭を撫でる零
白狐は渋々また伏せをする
ピシャッ
零の手元にあったコップの中の水を直哉にかける
突如起こったことに周りも静まる
横目で直哉を見て、呪力を上げる零
(禪院家の者)直哉こんなところでやめろ!
パァン
勢いよく襖が開く
着物姿で目隠しを外した五条が現れる
零の近くに行く五条
直哉に割り込み、零の隣に座る
(禪院家の者)この度は禪院直毘人様が都合によりおりませんので、私が務めさめて頂きます
(禪院家の者)これはあくまで話し合いの場ですので、くれぐれも手が先に出ませんように
(禪院家の者)それでは始めて行きたいと思います
1時間30分後
会は終了した
部屋の出口まで行きかけた時...
振り返り、膝を地につけ土下座の体勢を取る
その部屋にいた者達は一気に静かになり、零に注目する
顔を上げる
五条と共に部屋から出ていく零
残ったもの達はわずか17歳の子供が見せた貫禄に圧倒されていた
零の付き人2人は先に帰らせ五条家の車に乗っている
車内
零の頭を撫でる
高専に着き、車を降りる
零の隣にいる着物姿の目隠しを外した五条と目が合う野薔薇
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!