第20話

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2020/03/24 15:00
あなた「おはようごさいます!」

私は、蝶屋敷を訪ねた。

今日のお土産は山盛りの金平糖とカステラよ

結構奮発してしまった。

アオイ「あなたさん!」

あなた「アオイちゃん!ひさしぶり!
     ごめんねー、勝手に帰って」

私は、荷物を置いてアオイちゃんを抱き締める。

アオイ「カナエ様が、帰る許可だされたのでしょう?
    じゃあ、問題ないよ」

あなた「うん、アオイ大好き」

私は、アオイをしっかり楽しんでから離れた。

あなた「これ、お土産ね、奮発ちゃった❤」

アオイ「ありがとう、あなた」


私は、アオイと別れて、蝶屋敷の中にお邪魔する


できれば炭治郎君達には会いたくない。

必死に気配を探りながら進む。

さあ、この角を曲がったら

すぐ炎柱様のお部屋よ

というところだった。

あなた「うおっ、ゆう、、
     おはようございます霞柱様。」

曲がり角から、

私が会いたくない人ベスト3に

文句なしに食い込む人が現れる。

私は慌てて頭を下げる。

霞柱「危ない…ちゃんと前見てあr…」

霞柱様、時透無一郎様だ、

一瞬で有一郎くんと間違えてしまった。

バレたのかな?

斬られるのかな…

とか思っているのだが、

彼はそこから先、何も喋らなくなった。

失礼を承知で、ゆっくりと顔をあげる。

彼は、私の手を、

私の手の刀をじっと見ていた。

あなた「あっ、えっと、これは、その…」

言い訳しなきゃ、

何か良い言い訳は…

霞柱「ねぇ、話聞いてた?」

あなた「はい?」

また?

霞柱「君、名前は?どっかで、あった?」

あなた「はい、東堂あなたです。
     一度柱合会議でお会いしております。」

バレたのかと思って焦った。

霞柱「ふーん、そう、、」

聞いておいて?その態度?

言いたいことは山ほどあるが、

柱相手に私もそんなに喋れない。

霞柱「ねぇ…そのk…」

アオイ「時透さん、しのぶ様がお呼びです。」

霞柱「えっ、あっ、そうだった」

どうやら、しのぶさんに会いに来てたらしい。

あなた「では、私はこれで失礼します。」

私はその場から急いで離れる。

早く煉獄さんの所にいきたいのもあるけど、

無一郎さんの前にいるのが気まずい、というのもある。

私はいつも以上に早足で歩く。



トントン

あなた「失礼します。」

綺麗な病室。

今日が曇りじゃなかったら

恐ろしいほど日が射してくるんだろうな、

というくらい大きな窓。

私はその部屋で一人眠る煉獄様の元へ寄る。

あなた「お久し振りです。炎柱様。」

一応頭も下げておく。

今日は刀を返しに来ただけ。

私は部屋を見回す。

あなた「あった」

ベッドの脇に鞘が置いてあった。

私は着物でくるんでいた日輪刀を取り出して、

そっと鞘にしまっておいた。

あなた「さて、帰ろうかな」

私が部屋を出ようとドアの方を向くと、

炎柱「あなた少女…」

あなた「!?」

あなた「え、炎柱様!?
     大変、カナエさ…」

炎柱「待ってくれ」

いつもとは違う静かな声。

早くカナエ様を呼ぶべきだと思うのですが…

あなた「な、なんでしょうか、」

怒られる?

確かに刀少し欠けちゃったけど、、

怒られる?

炎柱「少女、腹は、腹は、大丈夫か?」

あなた「お、お腹ですか?」

なんのこと?

あなた「お腹は空いてますけど元気ですよ」

炎柱「よもや…」

あなた「?」

しばらく沈黙が続く。

あなた「そろそろカナエ様を呼んでも…?」

炎柱「あなた少女、」

あなた「はい、なんでしょうか?」

炎柱「あなた少女は…鬼なのか…?」

あなた「…!?」

あっ、聞かれてたの?

あなた「…」

炎柱「よもやよもやだ、」

そりゃそうか、

普通自分のお腹を貫通するほどの怪我をした

人間は、普通走れないわねw

あなた「…そうかも、しれません」

炎柱「そうか…」

私の知ってる炎柱様ではない。

あなた「…」

あなた「私の頚を跳ねますか?」

私は炎柱様の刀をとり、差し出す。

炎柱「…大丈夫だ。そのようなことはしない」

炎柱様は私の手から刀をとり、

ベッドの横に立て掛けられた。

炎柱「私は君を信じよう
   たとえ鬼であったとしても」

あなた「炎柱様…」

炎柱「竈門少年の妹には会ったか?」

炭治朗の妹?

あのときの鬼の女の子?

あなた「えっと、子禰豆実ちゃんでしたっけ?」

炎柱「そうだな、大体そんな感じだ。」

あなた「じゃあ、あとで会いに行ってみますね」

炎柱「そうするといい」

あなた「じゃあ、カナエ様を呼びますね」

炎柱「ああ、すまないな」



私はその後カナエ様を呼びにいった。

すぐに呼ばなかったことは、言わなかった。


あなた「さてと、帰ろうかな」

蝶屋敷の玄関へ向かおうとする。

が、

あなた「あっ、炭治朗の所、行かなきゃ、」

炎柱様に行くように言われたんだった。

私はまた、蝶屋敷の奥へと足を進めた。

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