あなたside
高橋「___てことなんだけど……。
あなたは、どうしたい……?」
井上「もちろん、あなたが嫌なら
この話はなしにする」
『………せば?』
高橋「え?」
『そんなのとっとと殺せばいいじゃん。
なんでいちいち許可とるわけ?
優斗、あんた見たでしょ?
私があの二人に反発してるとこ。
あれでわかんないの?
あの二人なんか大ッ嫌い。
この世からいなくなればいいのにって
何回思ったことか。
それにあんたら殺し屋じゃないの?
殺し屋ならいちいちその家族に
殺していいですか?って聞いて殺すの?
そんなこと聞かないでも
ばんばん殺してきたでしょ。
私は別にあいつはが殺されようと、
悲しまないし寂しがらない。
殺すなら早く殺してほしい』
橋本「……………あなた…」
『学校行くんでしょ?遅刻するんじゃないの?』
猪狩「あ、ほんと。時間……」
高橋「これは帰って話そ。
とりあえず準備しよう」
作間「う、うん。そうだね」
はぁ。帰ってから話すの?
もうだるいんだけど。
早く殺してって言ってんのになんで殺さないわけ?
私の許可要らないっていってるじゃん。
なんなの、ほんと。
私の話聞いてたのって感じ。
『はぁ………』
今日一日中このテンションで
いかなきゃなんねぇの。
マジだるい。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。