あなたside
敵陣に襲い掛かろうとする鬼の首を
あと少しというところで切り落とす
遠慮なく苦無を投げてくる敵忍者にそう言う
辺りが暗くなってきたこともあって
先ほどから鬼の数が尋常じゃない
かと言って見捨てることなんてできないし
ここで逃げたら負けたみたいで悔しいので
城の人を守りながら刀を振った
声がした方を振り返ると
そこには先ほどまでいなかったはずの鬼がいて
腕を切られた忍者が地面に崩れ落ちていた
横たわる忍者を庇うようにして前に立つ
刀を構え直して鬼に矛先を向けた
別に、ここの人たちに情が湧いたとかじゃない
変わらず争いなんか無駄だと思うし
それどころか惨めとさえも思う
でも
人が死ぬところは見たくなくて
誰かが悲しむ姿も見たくなくて
だから私は鬼を狩る
そのためなら自分の身なんて知ったこっちゃない
「 一体でも多く鬼を倒そう 」
「 同じ思いをする人がいなくなるように 」
そう、約束したから
「曲者だ!!」と
先ほどと同じく、もしくはそれ以上の量の
苦無を私目掛けて投げてきた
休むことなく走り続けたせいか
体が思うように動いてくれない
大嫌いな鬼に殺されて死ぬよりはマシか、と
そう思った
こうなるとも知らずに。
いいね・コメント待ってます🙌













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。