第99話

ミドル5
599
2022/05/29 15:20
「お次がですね、白夜あなたのカバンチェックです」

『私別に変なのないよ?笑』

「いーからやるの!はい!」

『はーい笑。代々木ちゃーん、持ってきてー』

「おー」

「お洒落なショルダーバッグだね」

「黒レザーだ」

『こういう肩に掛かれるのが好きなのよね。それに大きいと物いっぱい入れちゃう』

「なるほどね」

「家にもいっぱいあるよね」

『うん。日によってバッグは変えたい人だから』




〈急に一緒の家に住んでます感出してくるやん…〉


〈羨ましいからきーやんやめて〉




「はい、中身出して〜」

『はーい』

「スマホとポーチ。これは?」

『待って待って。順番に説明するから』

「あれ持ってないの?台本とか」

『あれは仕事でしか持たない。プライベートであの封筒は見たくない』

「俺も見たくなぁい笑」

「今は夜あそびの仕事だからね笑」




〈仕事したくない人かw〉


〈仕事はジャンルで分けたいんだなw〉





「あなたちゃん、あの香水は?」

「香水?」

「なんか言ってたな笑。紀章昔、昔つっても今もだけどあなたちゃんの香水の香り大好きなんだよ」

「谷山さんあれでしょ。あなたちゃんに一目惚れした理由ってルックスと香水でしょ」

「うるせぇ!笑」

「なんでよ!」

「まぁ確かに存在全てに惚れたよ。」

「紀章がここまで惚れ込んで振り回されてたの見てて面白かったもん」

「祥ちゃーん…笑」

『あのねぇ…紀章さん…』

「ん?」

『言おうか言うまいかこうずーっと悩んでたんだけど…』

「なに…?」

『紀章さん私の香水大好きじゃん?』

「うん」

『つけてなかったら怒るじゃん?』

「うん」




〈香水付けてなかったら怒るんかい〉


〈それだけ白夜さんのことが大好きなの尊い〉




『…』

「なにさ」

『…あの香水ね、販売終了したの』

「は?」

「キレた笑」

「あーぁ笑」

「え、なんで」

『まぁ15年も販売されてたしねぇ…』

「嫌だァ!あれじゃないと嫌!」

『出たよ駄々こね』

「いつもこんなん?」

『これで済むならまだマシ』




〈あなたちゃんの顔がガチ〉


〈きーやんなんか泣きそうになってない ⁉︎〉


〈そんな大好きなのw〉





『似た香りの香水今探してるから。それまで我慢して?』

「…じゃあ膝枕して?」

『……帰ってからね』

「イチャつくのは後で」

『はーい』

「ちぇ」

「他には?」

『んと、財布とAirPodsとリップと。』

「財布いくら入ってるの」

『えっと、4万3000円』

「ワーォ笑」

『え、こっちの方が入ってるよ?』




〈なんか別の財布出してきたぞ?笑〉


〈黒のレザーだ笑〉





「あ、出た。黒革の財布」

「なにそれ!笑」

『予備で持ってる現金です』

「え、いくら入ってる?笑」

「ちょっとカメラには写さずに…」




〈全員で数えてる笑〉


〈なんでカメラ隠す必要が?w〉




『…うん。43万』

「「「あーっはっはっは!笑」」」

『なんで爆笑…?』

「なんで持ってんの ⁉︎」

『だから予備よ。』

「だから黒革の財布なの」

『そうそう』




〈売れっ子は違うなぁ…w〉


〈分けてくれ…〉




「あなたちゃんはよくタンプラーを買うよ」

『そうねぇ』

「だから紀章ん家にいっぱいコップあんの?」

「そーゆーこと」




〈よく呑むんだねこのメンバーで〉


〈うるさそうw〉




『この人達酷いのよ!勝手に家に来ては勝手に上がり込んで勝手に呑んで勝手に雑魚寝して勝手に朝ご飯食べて勝手に帰ってくんだから!』

「勝手が多い」

『事実でしょ!』

「まぁね笑」

『世話するコッチの皆もなって?』

「「「お世話様でーす」」」

『せめて食費払いなさい』




〈それは払って!w〉


〈白夜さん可哀想…笑〉


〈きーやんは楽しそう〉




『まぁ前の柿原と前野と変わらないけどね』

「あーあの2人か」

「同期組ね」

「これは?」

『あーそれダメ!』

「なんで」

「ん、なになに?」

「小さな箱?みたいなのあった」

「おじさんに見せなさい!」

『嫌!』

「んー?」




〈あ、取り上げられたw〉


〈アクセサリーが入った箱かな?〉




「森久保さん開けて!俺があなたちゃん抑えてる!」

「なんでお前なんだよ!」

「開けまーす」

『もー!』

「なんだこれ」

「ネックレス?」

「あー笑」

『だからヤダって言ったのに……』




〈待ってこれって…〉


〈きーやんが今着けてるネックレスと一緒じゃない!?〉


〈お揃い持ってるのナニ〉





「俺の今年の誕生日に2人で買った」

「お守りか何かで持ってんの?笑」

『仕方ないでしょ…』

「可愛いなぁ笑」

『撫でないでっ』




〈イチャつかないでください(((もっとやれ〉


〈お揃いで買ったネックレスお守りなの可愛い〉


〈結婚指輪あるのに〉




「そんなに俺のこと好きなの?」

『いや。』

「え…」

「あーぁ笑」

「これ面倒くさいやつだぞ笑」

「なんで、俺のこと好きじゃないの」

『調子乗るから言わない』

「言って」

『言わない』

「これ長引くよ大ちゃん」

「分かってる。次行くか。あ、一旦CMでーす」







「ねぇ言って」

『しつこいなぁ…笑』

「はい、CM行った意味」

「「だはははは!笑」」

『もう分かったから…家帰ってからね?』

「絶対だよ」

『はいはい』

「苦労しますね」

『分かります?』

「けどこんなに苦労すんのに一緒になろうと思ったのは、結局好きだからでしょ?」

『森久保兄ちゃん、当たり前のことを言わないで』

「「「可愛い〜」」」

『可愛いって言わないで』

「そんな否定する?笑」

「あれ?これってあれじゃん。姪っ子の」

『そうそう。』

「何この可愛いカードケースみたいな」

『紀章さんの姪っ子ちゃんがくれたの。プレゼントって。ここには印鑑と保険証入れてる』

「すっごい重要な物入れてるのね笑」

『だって無くしちゃダメな物でしょ?その分このカードケースも大事にできるじゃん。』

「姪っ子可愛くて仕方ないんだな笑」

『姪っ子ちゃんホントに可愛いよ?紀章さんには敵意識してるけど』

「なんで?笑」

「仕方ねぇじゃん!俺の嫁なのに横取りすんだもん!」

『こんな感じ』

「察した」

『流石浪川さん』





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